ジェニファー・ジョーンズ
Nicole_Diver
F・スコット・フィッツジェラルドの「夜はやさし」の映画化で、脚色は「気まぐれバス」のアイヴァン・モファットが担当。監督は「悲愁(1959)」のヘンリー・キング、撮影は「白雪姫と道化もの」のレオン・シャムロイ、音楽は「夜を逃れて」のバーナード・ハーマンが担当。出演者は「武器よさらば」のジェニファー・ジョーンズ、「旅」のジェイソン・ロバーズ、ジョーン・フォンテイン、トム・イーウェル、チェザーレ・ダノヴァなど。ヘンリー・T・ヴァインスタイン製作。
1920年、南仏の避暑地リビエラにはディック・ダイバー(ジェイソン・ロバーズ)が美しい妻ニコル(ジェニファー・ジョーンズ)や2人の子供と滞在していた。このダイバー夫妻の別荘には2人の泊り客があった。1人は酒飲みの作曲家エイブ・ノース(トム・イーウェル)、もう1人は成金を夢みる美男のトミー・バーバン(チェザーレ・ダノヴァ)である。たまたまコロンブスの大陸発見記念日が来た。ディックはリビエラに滞在するアメリカ人のためにパーティーを開くことにした。その日、パーティーの客に交ってグラマー女優ローズマリーが現れた。彼女はディックにひかれ何かと彼にまとわりついていた。そんな2人の様子に疑いを持ったニコルは、突然昔の病気の発作に襲われた。物語は過去にさかのぼり1919年のスイスの精神病院。精神分裂症のためニコルは入院した。姉ベイビー・ウォーレン(ジョーン・フォンテーン)は、ニコルの発作が15年前に父親に犯されたことに帰因すると若い医師ディックに打ち明けた。やがてディックとニコルは恋仲となり、快方に向かったニコルと結婚することにした。結婚後のディックは著述にかかろうとしたが、金持ちのニコルは一緒に人生を享楽したいと言い出した。ディックは本意ならずもニコルと歓楽を求めて遊び歩いた。そして、物語は再びここ南仏での生活に戻る。ある晩、パーティーから夫妻が帰ってくると、娘のトップシーが客の飲み残しの酒を飲んで瀕死の状態だった。折も折、エイブが喧嘩で殺されたと言う知らせ。こんな生活に嫌気がさしたディックは、施療院を始めようとニコラの姉に資金を依頼した。だがすげなく断られ、彼は再び酒びたりの生活に戻った。そんなある日、ニコルとトミーの情事を知ったディックは、彼女と別れることを決心した。2児に別れを告げて去って行くディック。彼の後を追おうとするニコルを引きとめるのはトミーだった。
Nicole_Diver
Dick_Diver
Baby_Warren
Abe_North
Tommy_Barban
Rosemary_Hoyt
Dr._Dohmler
Mrs._McKisco
監督
脚本
原作
製作
撮影
音楽
美術
美術
編集
[c]キネマ旬報社