ジェームズ・スチュアート
Clovis
コロラド・スプリングスからノース・カリフォルニアへ駆けぬける名犬ラッシーを中心に、人間と動物の壁を越えた愛情を描く。製作はボニータ・グランビル・ラーザーとウィリアム・ボーディン・ジュニア、監督はドン・チャフィー。ロバート・B・シャーマンとリチャード・M・シャーマン兄弟の原作を基に彼らとジーン・ホロウェイが脚色。撮影はマイケル・マーギュリース、音楽はシャーマン兄弟、歌はパット・ブーンとデビー・プーンが各々担当。出演はジェームズ・スチュアート、ステファニー・ジンバリスト、マイケル・シャレット、パーネル・ロバーツ、ロバート・ラッシア、ミッキー・ルーニー、マイク・マザーキ、レイン・デーピス、アリス・フェイなど。
北カリフォルニアにあるミッチェルぶどう園は、その持主クロービス(ジェームズ・スチュアート)の大切な宝であり、両親を早く失ったケリー(ステファニー・ジンバリスト)とクリス(マイケル・シャレット)姉弟にとっても、それは同じだった。この一家にはもう1人、いやもう1匹の家族があった。それは美しいメスのコリー犬ラッシーだった。毎日、姉弟たちとカリフォルニアの太陽をいっぱいに浴びながせ、広い丘を駆けめぐるラッシーは幸せに満ちていた。ある日、悪どい商売人ジェーミソン(パーネル・ロバーツ)が共同経営者のフィンチ(ロバート・ラッシア)を連れてクロービスのぶどう酒醸造所を訪れ、ぶどう園を買いとりたいと申し出るが、その態度に不審なところを感じたクロービスはにべもなく断わった。しかし、ジェーミソンは再び姿を見せ、ラッシーを、以前、行方不明になった自分の犬であると言い立て返してほしいと主張した。その証拠に右の耳にイレズミの印があるといい、確かめた結果、ラッシーの耳にはイレズミがあった。しかたなくジェーミソンにラッシーを引き渡すが、ケリーとクリスは信じようとはせず、悲しみは大きくなるばかりだった。北カリフォルニアから3000キロも離れたコロラド・スプリングスにあるシェーミソンの家に連れてこられたラッシーは、大事にされはしたが、絶対になつこうとはせず、隙をみつけ、ジェーミソンのところから抜けだし、北カリフォルニアをめざし、駆け出した。ヘリコプターや飼育係の追跡を受けながら、まっしぐらに駆けるラッシーは途中、崖から落ち、脚を痛めるが、アポロ(マイク・マザーキ)という落ちぶれたレスラーとガス(ミッキー・ルーニー)というマネージャーに助けられ、傷口の手あてをうけた。そのころ、1人でラッシーを探そうと決心したクリスが、家を出て、大型トレーラーに飛び乗った。クロービスは、ただちに捜索を開始し、ケリーとその恋人の弁護士アラン(レイン・デービス)も警察に連絡をとった。クリスがトラックに身をひそめていた頃アポロとガスに別れを告げたラッシーは貨車にのっていた。荷台に身をひそめていたクリスが牛に襲われそうになった時、クロービスが叫び声でかけつけ危ういところを助けられた。こうしてラッシーをのぞいた家族全員がそろい、アランの調査で、ラッシーは、ジェーミソンのものでないことが判明する。一方、雨にうたれ、脚を痛めたラッシーは、途中、人気グループ、マイク・カーブ・コングリゲーションの一行に出会い、彼らといっしょに公演地に向かった。しかし、楽しい歌と踊りの公演中、照明が倒れて火事になり、会場は大混乱。燃えさかる衣裳部屋の中、子猫を助け出そうと火の中にとびこむが、無事に済む。こうして長く苦しい旅をつづけていたラッシーも、北カリフォルニアをめざして走りつづけ、無事クリス、クロービス、ケリーたちのもとへ戻るのだった。
Clovis
Kelly
Chris
Jamison
Finch
Gus
Apollo
Allan
Waitress
監督
脚本
脚本、音楽
脚本、原作、音楽
原作
製作
製作
撮影
歌
歌
字幕
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