ジャッキー・クーガン
Billy_Randolph
「海洋児クーガン」と同じく、ジャッキー・クーガン君主演の映画でガードナー・サリヴァン氏原作により、ジョセフィン・ラヴェット女史が撮影台本を書き「キートンのカメラマン」「キートンの結婚狂」のエドワード・セジウィック氏が監督したもの。主演者のほかに「痛めつる胡蝶」「浮気禁制」のハーバート・ロウリンスン氏、「結婚破綻」「ブリキ帽」のクレア・ウィンザー嬢、トム・オブライエン氏、ハリイ・トッド氏その他が出演している。キャメラは「修羅のサーカス」アンドレ・バルラティエ氏が担当。
少年喇叭手ビリイは父親ウィリアム・ランドドルフ大尉とともに西部の要塞に派せられていたが妻を亡ったランドルフ大尉は何かにつけて不自由なのでワシントン市に上京した際、懇ろになったアリスという婦人を妻に向かえることにした。結婚式の当日ランドルフ大尉はビリイ少年に今後アリスを母と呼ぶようにと命じた。ビリイは亡き母を慕うあまりどうしてもアリスを母と呼ぶ気になれず食事も独り屋根裏部屋に上って一人涙にくれていた。クリスマスの祭日に催された祝宴の最中ビリイの姿が見えなくなったので人々が捜索してみれば亡き母の墓前に雪に埋もれて倒れていた。アリスは自分がいることは夫と子供の幸福を破壊するものと思いひそかに荷物をまとめて家での決心をする。レーム・ベーアをいうインデアンの酋長は彼の種族を従え、白人の一隊を襲い彼等を虐殺し、ただ一人残して要塞に送還し白人等を混乱渦に投ぜんとした。軍隊は直ちにインディアンを攻撃に向かった。山間に隠れて様子を伺っていたインディアンは軍隊が出発するのを見届けるや大挙して要塞に押しよせた。要塞内には小勢の兵と女子供ばかりしかいなかった。軍隊が出発した時アリスは山に上って夫の去りゆく姿を見送っていたが父の命をうけたビリイは母を迎えにきた。折柄インディアンが襲来するのが見えた。ビリイは急いで母や要塞内の人々のために根をきり喇叭をふいた。ランドルフ大尉はビリイの喇叭を聞いた一隊とともに引返した。インディアンのためまさに危機に瀬しようしていたビリイとアリスは救われた。この異常の出来事にいつかビリイの胸にわだかまっていた考えも一掃され努めて自分の誤っていることを悟って父の腕にだかれながら笑を浮かべて親しげにアリスを母と呼んだ。
Billy_Randolph
Alice_Tremayne
Sergeant_Doolen
Corporal_Jansen
Sarah
Luke
Luke's_Wife
監督
原作
撮影
編集
脚色
題字
題字
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