ジンジャー・ロジャース
Kitty_Foyle
「恋の十日間」のジンジャー・ロジャースが主演する映画で、クリストファー・モーリーの小説に基づきダルトン・トランボが脚色、「運命の饗宴」のドナルド・オグデン・スチュワートが台詞を加え、「我等の町」のサム・ウッドが監督、「カッスル夫妻」のロバート・デ・グラスが撮影した。新人デニス・モーガンと「緑のさそよ風」のドェイムス・クレイグが共演するほか、「目撃者(1936)」のエドワード・チアネーリ、アーネスト・コサートおよびグラディス・クーパー等が助演する。なおロジャースはこれで1940年度アカデミー女優演技賞を得ている。
キティ・フォイルは27歳、ニューヨークの名高い化粧品店に勤めている。彼女に長い間思いを寄せている医師のマークはまた結婚を申し込む。貧乏で、快活で、気のおけない彼に、キティは前から好意を持っていたので彼の求婚を承諾した。フィラディラルフィアの例の男のことはあきらめたのだろうねとのマークの問いに、彼女はもう愛していないわと答える。では今夜12時に会おうと約束して二人し別れた。キティが帰ってくると、ウインが来ている。南米へ、ブエノスアイレスへ行く、君も一緒に来てくれという。マークにはもう彼を愛していないと言ったが、会えば彼女が愛しているのはこの男だ。離婚したの?離婚はできないんだ。行ってくれるね。ええ行くわ。では12時に波止場へ来てくれ。そう言ってウインは去った。荷造りをしながらキティは15歳の女学生時代から今日までの半生を思い浮かべる。フィラディルフィアの町はずれに住む貧乏人の娘は、とかく華やかなブルジョワ生活に憧れていた。学校を出ると、彼女はウイン・ストラツフォードの秘書となった。二人は愛し合ったがウインの気の弱さに幸福の見出だせないことを知って、彼女はニューヨークへ出た。そして化粧品店デルフィーン・デタイユの売り子となった。そこでマークと出会い、恋される身となったが、ウインを忘れ得ぬ彼女であった。そのウインがやがて来た時、彼女はこわるるままに結婚し、ストラツフォード家の嫁となった。しかし旧家の冷たさには一刻も耐えられず、キティはウインの手を振り切ってニューヨークへ去った。またウインが来るという日、彼女は彼が名家の令嬢と婚約したという新聞記事を見て、会わないでしまった。ウインにも知らせず、彼女は出産したが、その子は生まれるとすぐ死んだ。
Kitty_Foyle
Wyn_Strafford
Mark
Giono
Pop
Mrs._Strafford
Delphine_Detaille
監督
原作
製作
撮影
作曲
台詞
脚色
[c]キネマ旬報社