ウィリアム・ヘインズ
Duke
「活動役者」「世界に告ぐ」のウィリアム・ヘインズ氏が主演する映画でルシアン・ケイリー氏の原作から「世界に告ぐ」「翼の騎手」のレイモンド・シュロック氏とデール・ヴァン・エヴァリー女史が脚色し「グレイト・ガッポ」「好いて好かれて」のジェームズ・クルーズ氏が監督した。助演者には「踊る娘達」「ホリウッド・レビュー」のジョーン・クローフォード嬢、「俺は探偵」「俺は曲芸師」のカール・デーン氏、「踊る娘達」のエドワード・ヌージェント氏、「駄法螺成金」のテネン・ホルツ氏、リューク・コスグローヴ氏、ハーバート・プライアー氏その他が出演している。キャメラは「グレイト・ガッポ」「好いて好かれて」のアイラ・モーガン氏が担任。
デューク・ウェリントンと称して拳闘選手をしているジェームズは富豪の息子であるが拳闘に身を投じて以来、支配人のジェークとトレイナーのバーニーとともに各地を歩いていた。ところが旅行中、列車中で会ったスージーという美しい娘を見染めてから彼は娘に会いたいばかりに彼女の通学している大学にジェームズ・スミスの名で入学した。彼は機会さえあればスージーにあつかましく寄り添うてくるので彼女は当惑していたが、ある時スージーが友人ポッシーに誘われてあやしげなロードハウスで踊っている最中、ある荒らくれ男にいどまれたのをデュークが救った。それ以来、父からは戒められまた自分も愛しているとははっきり意識しなかったがスージーは何となく彼に好意を寄せるようになった。デュークが彼女に夢中になって練習を怠っているのを心配したバーニーは大学新聞の記者にデュークは近く有名な女優と結婚すると与太を飛ばした。これはたちまち掲載された。スージーは彼の素性を尋ねたが、まだその機会でないと答えない。その上折角彼女が招待したのをデュークが断ったのでスージーはすっかり憤慨してしまった。彼女から招待された日はデュークにとっては大切な日でそれは好敵手のケリガンとサンフランシスコで選手権を争う日だったのである。試合の当日、見物に来ていた大学の教授とスージーの父親は図らずもデュークが拳闘選手であることを知り、彼が学生であることを伝えたので評判になり、ラジオで放送された。学校では初めて彼が立派な拳闘家であることが分かり大変な人気になり、スージーも初めて彼が自分の招待を断った原因が納得できて彼に対する愛が甦った。デュークはよく闘ってついに相手をノック・アウトしてしまった。間もなくデュークとスージーとは結婚した。
Duke
Susie
Barney
Jake
Tommy_Wells
Poison_Kerrigan
Bossy_Edward
Professor_Widdicomb
Mr._Corbin
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