ホアキン・フェニックスがナポレオンに!巨匠リドリー・スコットと久々のタッグが実現
『ジョーカー』(19)で第92回アカデミー賞主演男優賞に輝いたホアキン・フェニックスが、巨匠リドリー・スコット監督の次回作となる『Kitbag』で、歴史上の英雄ナポレオン・ボナパルト役を演じることがわかった。「Deadline」など全米の各メディアが報じている。
本作は、19世紀初頭にフランス第一帝政の皇帝として幾多の戦争を戦い抜いたナポレオンの生い立ちから、妻であるジョゼフィーヌ・ド・ボアルネとの不安定な関係を描いた物語になるとのこと。脚本は『ゲティ家の身代金』(17)でスコット監督とタッグを組んだデヴィッド・スカルパが担当。ナポレオンを題材にした映画は、フランシス・フォード・コッポラが心酔したことで知られるサイレント期の超大作『ナポレオン』(27)が最も有名で、巨匠スタンリー・キューブリックも60年代後半ごろに映画化を試みたものの頓挫している。
先日マット・デイモンとアダム・ドライヴァー、ベン・アフレック共演の歴史大作『The Last Duel』(2021年10月15日全米公開予定)を完成させたばかりのスコット監督は、レディー・ガガを主演に迎え、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノ、アダム・ドライバー、ジャレッド・レトが共演する『Gucci』の撮影を来年3月にイタリアで開始するために準備中。ほかにも「エイリアン」シリーズの新作など着手している作品が複数あるとも報じられているが、『Gucci』が終わり次第本作に着手するものと見られている。
ホアキンとスコット監督がタッグを組むのは、スコット監督にとって初のアカデミー賞作品賞受賞作で、ホアキンが初めてアカデミー賞候補になった『グラディエーター』(00)以来。高い演技力を持ちながら、一時は“お騒がせ俳優”として注目を集めたホアキンだが、オスカー俳優の仲間入りを果たした今年は婚約者ルーニー・マーラとの間に第一子が生まれるなど順風満帆。巨匠との久々のタッグで、名優への階段をさらに登っていくことになるのか注目したい。
文/久保田 和馬