ウィリアム王子とヘンリー王子、分断は両親離婚の負の遺産による悲劇
ヘンリー王子は、メーガン妃と結婚して王室を離脱したうえに祖国を捨ててアメリカに移住。人種差別問題のみならず米大統領選挙への投票呼びかけなどアクティビストと化したメーガン妃の影響を色濃く受け、ウィリアム王子や英王室との関係がますます悪化の一途を辿っている。そんななか、「Battle of Brothers: William and Harry – The Inside Story of a Family in Tumult」の著者が、ウィリアム王子とヘンリー王子の悲劇的な兄弟の分断について、両親であるチャールズ皇太子と故ダイアナ妃の不幸な結婚が生んだ負の遺産だと分析している。
著者によれば、「1981年にチャールズ皇太子とダイアナ妃が華々しい結婚式をあげましたが、その時すでにチャールズ皇太子の心は、当時既婚者だった現在の妻カミラ夫人にあったと言われています。1996年に離婚し、1997年に自動車事故で亡くなるまでの間苦悩が続いていたダイアナ妃ですが、1980年代から90年代にかけて彼らの間に起こった混とんとして無秩序な悲劇は、ダイアナ妃の死によって終わったと考えられていました。しかしいまそれはすべての苦悩の根源として、ウィリアム王子とヘンリー王子という2人の兄弟の人生に脈々と受け継がれてしまったのです」
「それぞれ精神的に脆弱な部分がありメンタルヘルスに尽力しているところは共通していますし、ウィリアム王子とヘンリー王子は仲の良い兄弟でした。しかし、両親の結婚から2人は真逆の教訓を得てしまったのです」
「ウィリアム王子は、結婚相手選びにとても慎重になり、キャサリン妃と大学で最初に出会ってから結婚に至るまで約9年もの歳月を費やしました。一方、自らを愛のない結婚の犠牲者だと考えているヘンリー王子は、『自分は両親のような失敗はしない』という気持ちから自分の直感を最優先し、その衝動から、2016年に知り合ったメーガン妃とすぐに結婚を決意し、2018年に結婚に至っています」
「ウィリアム王子が、メーガン妃が結婚相手として相応しい相手かどうか熟慮するようアドバイスしたことを、ヘンリー王子は、『反対された』『邪魔された』と捉え、2人の仲を険悪にしていく結果となりました。英王室に異なる背景を持つメーガン妃が仲間入りすることはこれからの世界に有意義なことでしたが、たった30ヶ月で王室を離脱してしまったのはとても残念なことです」
「来年の3月に英王室はMEXIT(王室離脱)について再考するでしょう。しかし夏ごろにはウィリアム王子とヘンリー王子の関係はさらに悪化するでしょうし、和解の可能性もヘンリー王子が英王室に戻ってくる可能性も限りなく低い」と考えているそうで、残念ながら多くの人々が望む兄弟和解の道は険しそうだ。
NY在住/JUNKO