声優・戸松遥が松岡禎丞の愛され度を証言!「天然のムードメーカー」

インタビュー

声優・戸松遥が松岡禎丞の愛され度を証言!「天然のムードメーカー」

川原 礫による人気原作小説(「電撃文庫」刊)をTVアニメ化し、さらなる大ヒットとなった「ソードアート・オンライン」シリーズ。初の劇場版となる『劇場版 ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール−』が2月18日(土)より公開となる。2012年からTVアニメ化がスタートした本シリーズにおいて主人公・キリトとヒロイン・アスナを演じるのは、人気と実力を兼ね備えた声優・松岡禎丞と戸松遥。二人を直撃し、絆を深めてきた道のりについて聞いた。

ゲーム内空間を舞台に、キリトやアスナたちが繰り広げる生と死をかけた戦いを描く本シリーズ。川原が書き下ろした完全新作ストーリーとなる劇場版では、AR(拡張現実)型次世代ゲーム“オーディナル・スケール”に参戦する彼らの新たな冒険が綴られる。

あらゆる戦いを通して、確かな愛を育んできたキリトとアスナ。5年もの間、特別な関係性を演じてきた松岡と戸松だが、お互いに感じる“キリトらしさ”“アスナらしさ”はあるだろうか?松岡は「僕は当初から思っていましたが、戸松さんは外見もアスナに似ているなと。一度イベントでアスナの髪型をされていたことがあって、『すごいアスナだ』と思いました。ある意味、二次元から飛び出してきた存在のよう」と、見た目も「似ている」と感じているそう。

さらに「戸松さんの演技の仕方がすごく好きなんです」と明かす。「僕もよく“全力”と言われるんですが、戸松さんもそう。アスナというキャラクターを壊さずに、ガッとくる勢いがあるんです。それにどんなキャラクターもできる幅の広さもあって、本当に尊敬する先輩です」と声優としての姿勢にも惚れ惚れだ。

戸松は「ありがとう!」とニッコリ。劇場版では自炊をするキリトが具なしパスタばかり食べている場面が見受けられるが、戸松が「松岡くんも具なしパスタを食べてそう」と笑う。「松岡くんの私生活は全然知らないですが、家にいたら『何でもいいや』という感じで、とりあえず麺を茹でてオリーブオイルだけかけて食べてそう」と話すと、松岡が「実際にバイト時代はやっていた」と認める一幕も。

続けて戸松は「キリトは努力家だけれど、松岡くんも努力の塊」とさらなる共通点について分析。「すごく自分に厳しくてストイック。最近は減ってきましたが、シリーズの最初の頃は、リテイクになると『落ち着けー!』と言って自分で自分をビンタするのが松岡くんの定番だったんです(笑)。努力して妥協をしないという姿は、キリトと通じる部分があると思います」。

アフレコ現場での松岡の習慣が暴露されたが、松岡は「先輩である浪川(大輔)さんに『マイク前で緊張しないようにするにはどうすればいいですか』と相談をしたことがあって。『俺は大丈夫、できる。と自己暗示をかければいい。心の中で言うよりも、口に出して言うといい』というお話だったんです。それでもダメな時として、自分で編み出したのが“自分で自分をぶっ叩く”という手段」とビンタについて解説。「痛みで一回リセットされるんですよ」と言うが、「音響監督さんに『それをやると、新人の子が不安がるからやめろ』と言われて、最近はちょっと気をつけるようにしています」と最近はビンタを封印しているのだとか。

丁々発止のやり取りを見せる二人は息もぴったり。しかし、シリーズ開始当初は「松岡くんの心は鉄の扉だった。人見知りと緊張が重なって、人と話せる余裕がないといった感じ」(戸松)と松岡がなかなか心を開いてくれなかったそう。「極度の緊張から、そういった振る舞いをしてしまいました」(松岡)と言うが、「今は扉のチェーンは外れています」と本シリーズのメンバーとはすっかり打ち解けた様子だ。

戸松によると、今やアフレコ現場のムードメーカーは「松岡くんの存在そのもの」とのこと。「つぐつぐは天然のムードメーカー。松岡くんがいるだけで面白いです。みんなにいじられています」。

松岡は「至ってマジなんですけどね」とポツリとこぼし、「僕がトイレに行くと、その瞬間に収録の直しが始まったりするんです。そろそろ始まるからトイレに行っておこうと思って、自分としてはちゃんとタイミングを狙っているはずなのに。なぜかいつも僕がトイレに行った瞬間に始まっている」。戸松もこれには「本当にそうだよね!『直しやります』となると松岡くんがいない。15秒くらい前まではここにいたのに!って(笑)」と大爆笑。信頼しあう二人の間には何とも心地の良い空気が漂っていた。【取材・文/成田おり枝】

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