ウィリアム王子、4月に新型コロナウイルス感染の報道で賛否
11月5日から12月2日まで、英国で2度目となるロックダウンの実施が発表されたのとほぼ同じタイミングで、ウィリアム王子が4月に新型コロナウイルスに感染していたと報じられ、物議を醸している。
「The Sun」が、ケンジントン宮殿の複数の関係者への取材で明らかにしたもので、「チャールズ皇太子が3月25日に新型コロナウイルスに感染したことを明らかにしたのち、4月にウィリアム王子にも陽性反応が出ました。しかし、ウィリアム王子は国民を心配させたくなかったため公にしないことを決意したのです。宮殿の主治医の治療を受け、英国政府の指針に従って、ノーフォークの別宅で自主隔離を行っていました」という。また、4月に行った14件の公務は、電話とビデオコールなどでこなしたと伝えている。
しかし「BBC」などによれば、「ウィリアム王子には6日間にわたってコロナ症状があった。一時呼吸困難に陥り、健康で若いはずのウィリアム王子の容態に周囲はパニックになった」という。
ケンジントン宮殿はこの報道を肯定も否定もしていないため、多くのメディアはウィリアム王子のコロナ感染を確信。父親のチャールズ皇太子の症状はマイルドだったが、3月27日にコロナ感染を明らかにしたジョンソン首相は、4月5日の追加検査後に突然重篤な状況に陥り、3日間ICUで酸素吸入を受けた経緯がある。
首相官邸は、ウィリアム王子の感染を知っていたかについてはコメントを避けたが、同時期に首相や王位継承第1位のチャールズ皇太子、そして2位のウィリアム王子がコロナに感染したとなれば、国内がパニックになるのは必至。賢明な判断だったと評価される一方で、「3月に、握手をして『コロナに感染させたらごめんなさい』とジョークを言っていたので、感染の事実を言えなかったのでは?」「若いウィリアム王子も感染し、重症化したと報じれば、もう少し国民もコロナをシリアスに捉えたかもしれない」といった声も。また、「感染が事実なら事実を隠蔽し、嘘をついていたことになり、今後、英王室が発信する情報への信頼性が薄れてしまう」という意見もあるようだ。
公式Instagramで、3月から4月にかけてのウィリアム王子の公務状況を見てみると、3月29日には単独で執務室で仕事をしている様子を投稿。4月2日には、電話で病院のスタッフと対話した音声と写真を掲載しているが、ウィリアム王子とキャサリン妃の映像はなし。その後は、8日に2人揃ってビデオコールに応じている。チャールズ皇太子も7日間の隔離生活だったことから、チャールズ皇太子の感染後すぐに感染していた場合は、この間に自主隔離していた可能性もある。また、9日に行ったビデオコールを13日に投稿し、16日には邸宅からモニターとビデオコール、17日はキャサリン妃とともにビデオコールを行っていることから、この間の可能性もありそうだ。
いずれにしても、この時期にウィリアム王子のコロナ感染が報じられたのは偶然ではなさそうだ。このまま英王室がノーコメントを貫くのか、英王室のなかでエリザベス女王の次に人気があり、チャールズ皇太子ではなくウィリアム王子に王位を継いでほしいと考える英国民が多かったが、今回のことがどのような影響をもたらすのか。今後の動向が注目されている。
NY在住/JUNKO