ディレクターズカット版でより深く!“白線”から始まる『Life 線上の僕ら』の幸福と葛藤の物語
常倉三矢の人気ボーイズ・ラブ・コミックを、『HiGH&LOW THE WORST』の白洲迅と『最初の晩餐』の楽駆の共演で実写化。日本だけでなく、台湾、韓国、タイ、アメリカ、ヨーロッパでも配信されて話題を呼んだドラマに、未公開シーンを加えて再編集したディレクターズカット版が劇場公開を経てブルーレイ&DVDでリリースされる。
下校中に、道路の白線から外れると危険と妄想しながら線上を歩く“白線ゲーム”をきっかけに出会い、恋に落ちた晃(白洲迅)と夕希(楽駆)。彼らの愛と苦悩が爽やかに描かれ、ディレクターズカット版は主人公2人の人生のラストまで描写しており、より深みを感じさせる構成だ。
2人の男性の普遍的な純愛
偶然出会った2人が次第に心を通わせ合うようになるさまや、深く愛するがゆえに相手を失いたくないとの思いから、些細なことにも傷つき臆病になる姿を丁寧につづる。物語が進むにつれて、晃が夕希との関係を続けていくのかなどの困難も描写。純度が高まっていく晃と夕希の純愛は、どんな人の心も打ち震わせる普遍性に満ちている。
長い年月をつづり人生の機微を映す
高校や大学など、恋愛映画でよく題材とされる青春時代だけでなく、就職や結婚といったさまざまなライフ・イベントが起きる社会人生活までしっかり描かれているのが本作の特徴。恋が燃え上がる10代&20代から、周りの目が気になってしまう30代を経て、82歳という人生の終盤までを描写し、単なる恋愛劇の枠組みには留まらない。年齢と共に変化する晃と夕希の感情の移り変わりが、人間ドラマとしての厚みをもたらしている。
家族の物語が作品に深みを与える
実写化にあたり、原作にはない晃と夕希の家族のエピソードを追加。厳格な母のもとで抑圧されて育った晃と、理解ある母に育てられた夕希という、家庭環境においても2人が対照的であることも明示され、作品に深みが増している。
純愛に華を添える美しい宮城の風景
白線上で晃と夕希が出会う通学路やデート・スポットなど、全編オール宮城ロケで撮影された。なかでも杜の都、仙台を代表するケヤキに囲まれた定禅寺通や伊達政宗ゆかりの仙台城跡、朝日輝く海岸の美しさが物語を彩っている。
特典には白洲&楽駆が舞台裏を明かす音声解説などを収録
楽駆にとって本作の白洲とのキスが役者人生において初のキス・シーンだったことなど、舞台裏を2人でワイワイと語り合う白洲と楽駆の音声解説。映像特典にはさらに、NG&未公開シーン集、インタビュー、初日舞台挨拶集などが収められている。また32Pのブックレット、ブルーレイ限定で白洲&楽駆のメッセージ付きフォトカードも同梱している。
文/渡邊玲子
『Life 線上の僕ら ディレクターズカット版』
12月23日 発売
ブルーレイ(6500円+税)
DVD(4800円+税)
発売・販売:バップ