トム・クルーズの意向を尊重!『トップガン』続編、配信公開の噂を配給元が否定
トム・クルーズをスター俳優へと押しあげた伝説の青春アクション映画『トップガン』(86)の35年ぶりの続編となる『トップガン マーヴェリック』(2021年公開)。新型コロナウイルスによる2度の公開延期を経て、現時点で7月2日(金)の全米公開を予定している本作だが、いまだ先の見通せない状況がつづいているため劇場公開を見合わせるのではとの噂も。そんななか、配給を務めるパラマウントが真っ向からその噂を否定したと「Hollywood Reporter」など複数メディアが報じている。
パラマウントでは昨年から、アーロン・ソーキン監督の『シカゴ7裁判』(Netflixで独占配信中)はNetflixに、エディ・マーフィー主演の『星の王子ニューヨークへ行く2』(3月5日よりAmazon Prime Videoで配信)はAmazonなど、いくつかのタイトルの権利を大手ストリーミングサービスに売却している。一部報道によれば、すでにNetflixとAmazonから『トップガン:マーヴェリック』の配信オファーがあったが、パラマウント側は検討することすら拒否したとのことだ。
そして今回の報道によると、パラマウントの重役であるクリス・アロンソンは「劇場公開の予定を変える気はない」と断言。「先日誕生したバイデン政権が掲げるワクチンの摂取計画が実現されるかどうかがカギとなっていて、今後2ヶ月が重要。100日間で1億人のワクチンが効果を示せば、良い状況になると思っています」とコメント。他のメジャースタジオも大きな期待を寄せているワクチンへの希望とともに、劇場公開を強く望んでいる主演のトムの意向に沿う構えを見せた。
公開延期が相次いだ2020年に続き、この2021年も『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021年公開)をはじめ春シーズンに公開を予定していた大作は、相次いで秋への公開再延期が発表されている。サマーシーズンの前半に公開される作品もまだ流動的な状態であり、『トップガン マーヴェリック』が予定通り公開されるか否かが、今後のハリウッドの映画事情を左右することは間違いないだろう。
文/久保田和馬