「オズの魔法使い」ブームが到来!?「ウォッチメン」クリエイターによる再映画化が決定
DCコミックスの同名人気シリーズを原作にしたHBOのドラマシリーズ「ウォッチメン」で製作総指揮を務めたニコール・カッセルが、ライマン・フランク・ボームの世界的児童文学「オズの魔法使い」の再映画化プロジェクトで監督を務めることがわかった。「Deadline」など複数のメディアが報じている。
竜巻によって家ごとオズの国へと飛ばされた少女ドロシーが、故郷に帰るための旅の道中で不思議な仲間たちと出会う様が描かれる「オズの魔法使い」は、これまで幾度となく映像化されている。最もポピュラーなのは、ジュディ・ガーランドが主演を務め『風と共に去りぬ』(39)のヴィクター・フレミング監督がメガホンをとった1939年版の『オズの魔法使』で、同作は第12回アカデミー賞では作品賞を含む6部門にノミネートされ作曲賞と歌曲賞を受賞している。
今回のプロジェクトはボームの原作の再映画化となり、現時点では1939年版のようなミュージカル作品となるのかは明らかになっていないが、製作を務めるのは1939年版の権利を有するワーナー・ブラザース傘下のニュー・ライン・シネマ。なんらかの形で、いまなお世界中で愛されている不朽の名作のエッセンスが加えられるものと考えられる。メガホンをとるカッセルも、「1939年版は私のDNAの一部。伝説的な作品を再構築するという責任重大な仕事に、興奮すると同時に謙虚な気持ちになっています」とコメントしている。
一方で、「オズの魔法使い」のアナザーストーリーと銘打たれた物語を原作に、2003年の初演以来さまざまな記録を打ち立ててきたミュージカル「ウィキッド」の映画化企画について進展が。約10年前にスティーヴン・ダルドリー監督のメガホンで映画化されると発表され、一時は2019年に全米公開されるとも報じられていた同作。それ以降なんの続報もなかったが、ここにきて『クレイジー・リッチ!』(17)のジョン・M・チュウ監督が新たに抜擢されたとの報道が。長年ミュージカルファンが待ち望んできたプロジェクトがついに本格的に動きだすようだ。
2本の大型プロジェクトと共に、急速に注目を集めることになりそうな「オズの魔法使い」。どちらの作品もキャストや公開時期などはまだ明らかになっておらず、続報に期待は膨らむばかりだ。
文/久保田 和馬