キルスティン・ダンスト、共演俳優と撮影現場で口をきかなかった理由とは?
アカデミー賞で脚本賞などを受賞した『ピアノ・レッスン』(93)のジェーン・カンピオン監督が、『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』(09)以来12年ぶりにメガホンを取った『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(公開中)で、ベネディクト・カンバーバッチと共演したキルスティン・ダンストが、撮影現場でカンバーバッチと話さなかった理由を語ったことが話題を呼んでいる。
同作でカンバーバッチは、カリスマ性と威圧的な態度で恐れられているフィル・バーバンク役で、大牧場を共同経営する弟と結婚したダンスト扮するローズを執拗に攻撃する人物を演じている。
ちなみに、弟のジョージ・バーバンクを演じているジェシー・プレモンスは、実生活でもダンストの婚約者で、2児の父親でもある。そしてダンストがカンバーバッチと撮影現場でほとんど話さなかったのは、れっきとした理由があるという。
ダンストはその理由について「ベネディクトは、まさに英国人です。とても親切な人なの。よく謝罪もしますし、ほかの人のことをとても気にかけていて『おはよう』って挨拶することにエネルギーを使う人なのですよ」「ジェーン(監督)は、撮影現場ではベネディクトに、フィルになりきってほしかったから、私たちは撮影現場で話さなかったのです」と「Evening Standard」で語っている。
ダンストが語るように、一般的に訴訟大国アメリカでは、謝罪が罪や落ち度を認めることになり、命取りになることもあるようで、米国人は安易に謝罪しない文化が根付いている。一方で、英国人にとっては比較的謝罪も普通のことのようで、カンバーバッチやウィリアム王子、エディ・レッドメインらに代表されるような英国人男性は特にジェントルマンとしても知られている。
ダンストの発言から「英国人男性は優しいものね」「おもしろい文化の違い」「英王室出身のヘンリー王子が、強くて年上の米国人メーガン妃のペースにのせられるのも納得」といった、ヘンリー王子夫妻に飛び火するコメントも寄せられている。
ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞している同作は、東京国際映画祭のガラ・セレクションで上映されており、Netflixで12月1日から始まる全世界独占配信開始に先立ち、日本では11月19日から一部の劇場で限定公開されている。
文/JUNKO