布袋寅泰、60歳の誕生日に語った“夢”「いつまでも夢を見ていていい」

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布袋寅泰、60歳の誕生日に語った“夢”「いつまでも夢を見ていていい」

布袋寅泰が2月1日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された映画『Still Dreamin’ ー布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』の舞台挨拶付き完成披露上映会に登壇。この日に60歳の誕生日を迎えた布袋が「自分が60歳の声を聞くなんて想像できなかった」と照れ笑いを見せ、「特別な日を皆さんと一緒に過ごせるのがとてもうれしい」とファンを前に感激しきり。自分の夢を見続けてきたとこれまでの道のりを回顧しつつ、「いつまでも夢を見ていていい」と力強く語った。

【写真を見る】『Still Dreamin’ ー布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』完成披露上映会の様子
【写真を見る】『Still Dreamin’ ー布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』完成披露上映会の様子

本作は、アーティスト活動40周年を迎えたギタリスト、布袋寅泰の軌跡を追うドキュメンタリー映画。これまでのキャリアのターニングポイントを当時のインタビューやライブ映像と共に振り返りつつ、布袋が2020年以降の“with コロナ”生活における音楽との向き合い方についても赤裸々に告白している。イベントには石田雄介監督も登壇した。誕生日のプレゼントとして司会のクリス・ペプラーから花束を受け取った布袋は「サンキュー!」と大きな笑顔。還暦を迎え、観客から万雷の拍手を浴びていた。

ファンを前に「想像できなかった」と60歳を迎えた心境を語った
ファンを前に「想像できなかった」と60歳を迎えた心境を語った

映画制作の経緯について、布袋は「40周年を迎えるということで、2年ほど前に関係者の方から『ドキュメンタリー映画を作りたい』という提案があった。初めは自分の歴史がみんなになにかを伝えるようなストーリーになっているのか、気恥ずかしい気持ちがあった」と戸惑いもあったと述懐。「監督が丁寧に真摯に僕のヒストリーに向き合ってくださった。観終わった後に、『ああそうか、こういうふうにすべてはつながっていたのか』と。ぜひ観てくださいと言える、満足のいく最高の作品に仕上がった」と石田監督への感謝を語っていた。

監督の石田雄介
監督の石田雄介

BOØWY時代から布袋の大ファンだったという石田監督は、今回の企画が舞い込み「ワクワクした」そうで、「誰の視点でこの映画は語られるべきかと考えて、布袋さんご自身の視点で映画が進んでいくものにしたい」と決心したという。『Still Dreamin’ 』というタイトルがつけられたことについては、「初めは、僕のソロになってからのテーマである“ギタリズム”という言葉がストーリーの軸になっていくんじゃないかと思った」と明かした布袋。

「『Dreamin'』というのはBOØWYを代表する曲の一つ。そのころは若さというエネルギーがあった。俺たちは何色にも染まらず、歯車にならずに、なにかを突っぱねてでも自分らしくいようというメッセージだった」と振り返り、「だんだんいろいろなものを受け入れたり、理解しようとしたりする。でもずっと夢の話をしている。結局俺の人生は夢を見続けてきたんだと。だから『Dreamin'』に『Still』。“いまもなお”という、継続する力もこの映画で描けると思った」と力を込めた。


東京パラリンピックの開会式でギター演奏したことも話題になったが、布袋は「パラリンピックに参加して、開会式のクルーたちからも、競技を見ていても、諦めずに夢を追いかけることの力強さを感じた」と大いに刺激を受けたという。「僕の人生は、(自分の)ギターの幾何学模様のように、ゴールはあるけれど、どこに行くのかわからない」とにっこり。今後は20thアルバム『Still Dreamin'』を携えた全国ツアーも予定されており、「生まれたこの国で、またもう一歩踏みだせるのが楽しみ。ツアーが終わった後には、ワールドツアーという夢の実現に向けて動きたい」と夢の続きを語っていた。

取材・文/成田おり枝

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