バッキンガム宮殿、エリザベス女王が私費でウクライナ支援の寄付をしたことを認める
ロシアのウクライナ侵攻から1週間が経過した現地時間3日、英国災害緊急委員会(DEC)が公式Twitterで、エリザベス女王が私費でウクライナ支援のために寄付をしたことを明らかにしていたが、5日にはバッキンガム宮殿も女王が寄付したことを認めた。
DECは、英赤十字社など15団体が参加する慈善団体で、「私たちの活動を継続的に支持し、ウクライナへの人道支援に寛大な寄付をしてくださった女王に感謝します」とツイートしていたが、バッキンガム宮殿同様、金額などは明らかにしていない。
政治的に中立的な立場を取り、公の場では発言を控えているエリザベス女王だが、今回の私費による支援、およびバッキンガム宮殿が寄付を認めたことで、ウクライナ支持が鮮明になった。
2003年、渡英したプーチン大統領は、ホストのエリザベス女王を14分も待たせたことで知られているが、当時の内政大臣で視覚障害のあるデビッド・ブランケットは、「私がプーチンに会ったのは彼が英国に公式訪問した2003年の1度だけですが、その際に私の盲導犬が大きな声で吠えたてたのです。犬が吠えたことを女王に謝罪すると、何も説明していないにもかかわらず、『犬は、興味深い本能を持っていますよね』とおっしゃったのです」と「BBC」のニュースで語っていたことがある。
また2021年6月に英コーンウォールで開催されたG7首脳会議では、米バイデン大統領が、「エリザベス女王は、プーチン大統領と習近平国家主席について尋ねてきた」と語り、プライベートな会話を暴露したことが物議を醸していた。
いずれにしてもエリザベス女王はコロナ禍で一致団結を呼びかけ、また昨年11月に英スコットランドで行われた国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、未来の子どもたちのために、利権優先の各国のリーダーたちに政治を超えたリーダーシップを求める強いメッセージを発信しており、侵攻で市民の命を奪うロシアに賛同できるはずもないことは明白だ。
文/JUNKO