セリーナ・ウィリアムズ実父、自身を演じたウィル・スミスの行動に「暴力は許されない」
現地時間の27日に行われたアカデミー賞授賞式で、ウィル・スミスがプレゼンターとして登場したクリス・ロックに、平手打ちを食らわせるアクシデントが発生。
ウィルの妻、ジェイダ・ピンケット・スミスは、2018年からの自己免疫疾患による脱毛症のため、髪の毛を剃り落としていることを告白しているが、クリスがその髪型について、「ジェイダ大好きだよ、『G.I.ジェーン2』が待ち切れないよ」と、デミ・ムーアが丸坊主にして、超エリート海軍特殊部隊員役に挑んだ『G.I.ジェーン』(97)を引き合いに出したことで、激怒した夫のウィルが突然登壇して、ロックに平手打ち。席に戻ると、2度にわたってFワードを連発した。
これを受けて、ウィルが主演男優賞を受賞した『ドリームプラン』で、ウィルが演じた実在の人物であるテニス界のレジェンド、セリーナ・ウィリアムズの父リチャードが、「NBC」などに対して声明を発表した。
リチャードは脳卒中を罹患したことから表舞台には出られないものの、自宅で授賞式を視聴。「私たちは、なにが起きたかについての詳細を知りません。しかし、自己防衛以外にいかなる理由があっても、誰かに手を出すことは許されません」と、リチャードの息子が、父の代理として明らかにしたもの。またウィリアムズ一家は、ウィルがとった行動にとても驚いているとしながらも、詳細についての言及を避けたと「NY Post」などが伝えている。
授賞式に出席していたセリーナはこの直後にInstagramストーリーズで、口を開けて驚いた様子を捉えた動画と共に、「飲み物を置いて座らずにはいられなかった」としながらも、会場から盛大な拍手が沸き起こっていたことにも驚きを隠せない様子を見せているが、コメントは避けている。
リチャードは、1度目の結婚で誕生した3男3女、2度目の結婚でヴィーナスとセリーナ、3度目の結婚で1男をもうけているが、過去には家庭内暴力があったといわれている人物だ。一方で、ウィルが主演男優賞を受賞したことからもわかる通り、『ドリームプラン』では、ヴィーナスとセリーナのウィリアムズ姉妹を、世界一のテニスプレーヤーに育て上げた名コーチとして描かれている。
ロックが告訴しなかったため警察沙汰にはなっていないが、映画芸術科学アカデミーは、「いかなる理由があっても、暴力も許されるものではない」と発表し、ウィルの受賞権利や会員権利について緊急会議を行う事態に発展した。
文/JUNKO