ウィル・スミスの平手打ち、「クリス・ロックの方が悪い」という意見が上回る?

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ウィル・スミスの平手打ち、「クリス・ロックの方が悪い」という意見が上回る?

ウィル・スミスが、アカデミー賞授賞式の壇上でプレゼンターのクリス・ロックに平手打ちをした問題は、振るわなかった授賞式の視聴率とは反比例し、メディアやソーシャルメディアなどで多くの人々が知るところとなった。当初ウィルがロックに謝罪しなかったこと、テレビという公の場で暴力をふるったこと、またアカデミー賞という一生に一度の舞台を台無しにしたことなどから、俳優らの間でもウィルへの非難の声があったが、ウィルがInstagramで自らの過ちを認めたことなどもあり、今回、調査対象となったアメリカ人の半数以上がウィルを支持していることが明らかになった。

ウィル・スミスは、自身のInstagramで公式にロックへ謝罪
ウィル・スミスは、自身のInstagramで公式にロックへ謝罪写真はWill Smith(@willsmith)公式Instagramのスクリーンショット

「Mediaite」によると、「Blue Rose Research」が2162人のアメリカ人を対象に「どちらの方が悪いと思うか」という質問をオンラインで投げかけ、調査結果として明らかにしたのは、52.3%の人が「ロックの方が悪い」と回答し、「ウィルの方が悪い」と答えたのは47.7%というものだった。興味深いのは、白人、黒人、ヒスパニック系およびネイティブ・アメリカンはロックの方が悪いと答えているのに対して、アジア系アメリカ人の意見はほぼ半々。また、65歳以下の人々にウィルの支持者が多い一方で、65歳以上の人たちの51.8%はウィルの方が悪いと答えている。

同リサーチは民主党支持者がトップを務めていることから、政党支持者別の分析も行われているが、トランプ支持者の50.8%が「ロックの方がより悪い」と回答、バイデン大統領支持者の50.1%は「ウィルの方がより悪い」と回答しており、意見が二分していることがうかがえる。

ウィル・スミスは第94回アカデミー賞授賞式で、妻ジェイダの髪型をジョークのネタにされ激怒
ウィル・スミスは第94回アカデミー賞授賞式で、妻ジェイダの髪型をジョークのネタにされ激怒[c]Richard Harbaugh / A.M.P.A.S.

アメリカでは人気テレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ」などで公然と大統領を揶揄するなど、ジョークとは思えないジョークがまかり通る文化があり、ゴールデン・グローブ賞ほどではないが、これまでのアカデミー賞授賞式でも俳優のシャレにならない逮捕歴や画像修正、ファッションなど容姿に関する問題をいじることが行われてきたが、それを観客席にいる俳優らも笑って見過ごす傾向にあった。

屋外で子どもをたたくことはもちろん、大声で叱りつけるだけで警察沙汰になる文化とあって、「気持ちはわかるけど、なにがあっても暴力は絶対にダメ」「登壇して言葉で『やめて』というべきだった」「クリスの冷静な対応が素晴らしかった」という声も多い一方で、「言葉の暴力はいいの?」「ジョークの一線を越えている」「笑えないジョークはやめるべき」「ウィルの勇気ある行動で授賞式が変わる時が来た」といった擁護の声も寄せられている。


【写真を見る】ウィル・スミス、公の場での平手打ちは初めてではない?2012年『MIB3』プレミアでキスをしたリポーターにも
【写真を見る】ウィル・スミス、公の場での平手打ちは初めてではない?2012年『MIB3』プレミアでキスをしたリポーターにも[c]SPLASH/AFLO

また、ウィルが昨年、幼少時代に母親が父親から家庭内暴力を受けていたこと、ジェイダとの結婚生活に問題を抱えていたことや、オープンマリッジを激白したことで、メンタルヘルスの問題を取り上げる意見もある。ほかにも、まだウィルが20代のころに、テレビであるミュージシャンに「ハゲている」と発言したこと、2012年に行われた『メン・イン・ブラック3』のモスクワプレミアで、ウクライナ人のリポーターが頬にキスをしたことに激怒し、ウィルがリポーターを軽く平手打ちしている動画と共に、「ウィルに平手打ちをされたのはクリスが初めてではない」と「The Sun」などが報じており、一部メディアや俳優陣からの批判的な意見も多いようだ。

文/JUNKO

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