「美少女戦士セーラームーン」30周年特番の収録に潜入!劇場版新作発表に、中川翔子&ヒャダインも感激
4月28日、「美少女戦士セーラームーン」30周年記念特番の収録が行われ、三石琴乃、伊藤静、中川翔子、ヒャダインの4名が参加。番組内では新たな劇場版作品「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』」が、2023年初夏に前後編の2部作連続で公開されることが明かされた。
1991年から1997年にわたり少女漫画雑誌「なかよし」で連載された武内直子作の「美少女戦士セーラームーン」。連載開始から圧倒的な人気を集めて単行本の発行部数は世界で累計3000万部にのぼり、社会現象を巻き起こした。
そんな本作の誕生30周年を記念し、今回“「美少女戦士セーラームーン」30周年記念特番”が実施された。ステージには、1992年のテレビアニメ放送開始からセーラームーン/月野うさぎを演じ続けている三石琴乃をはじめ、2014年からスタートした「美少女戦士セーラームーンCrystal」シリーズでセーラーヴィーナス/愛野美奈子を演じた伊藤静、そしてセーラームーンファンを公言しており、声優としても参加する中川翔子、男性ファン代表としてヒャダインが登壇し、本作の30年の歴史を振り返るなどした。
開口一番、「30周年ってにわかに信じがたい」と驚きの表情を見せたヒャダインは、「自分が小6のときにテレビアニメが始まって。当時、男の子が見るなんてという雰囲気はあったけど…」と、作品にのめり込んでいたことを告白。「『美少女戦士セーラームーン』とは、ご自身にとってどういうものですか?」と三石に質問すると、「この作品なくしていまの私はいない。ずっと心に抱き続けてくれている人もいる」と感謝を口にし、「初めの頃は自分の芝居はどうなんだろうとか、本当に放送されるのかとか、そういうところでドキドキしていました。(社会現象になっているかどうかは)当時はSNSがないから、放送2週間後くらいにファンレターが来て感じていました」と振り返った。
また、伊藤は「いまこの場にいられることが奇跡。あの頃の私に教えてあげたい」と笑顔を見せ、「放送が始まったのは小5、小6くらいのとき。実は、3つ上の兄の方がのめり込んでいました」とコメント。中川は「私はテレビでオープニング主題歌の『ムーンライト伝説』に触れて人生が変わった。感謝しかございません。(主人公が使用する武器を商品化した)ムーンスティックも爆売れしていましたね。セーラームーンごっこで誰がセーラームーンをやるかで揉めていた」と、思い出話に花を咲かせた。
さらに、年表で30年を詳しく振り返っていったメンバー。三石が「1991年のときに(セーラームーン)オーディションを受けたんです」と話すと、ヒャダインは「音響監督、センスある~!」と納得の表情。続けて、1991年12月の「なかよし」の表紙が映しだされたり、オープニング映像が流されたりすると、ネット上には「これよ、これ!」といったコメントが寄せられた。ちなみに三石も、映像を観終わると「懐かしいは懐かしいんですけど。なんか涙が出てきちゃう」とホロリ。
番組では、地場衛/タキシード仮面役の古谷徹から届いたメッセージも公開された。古谷は「最初にイラストを見たときは、マジシャンみたいだと思った」と振り返りつつ、「初恋がまもちゃんでしたと言っていただくことが多い。毎回楽しみだったアフレコ、毎年の温泉旅行など、一生忘れることはないでしょう」とコメント。これに三石は「ベテランさんが周りにいて。徹さんとかがいろいろ指導してくださった。感謝、感謝でいっぱいです。役者だけで麻布十番をお散歩したこととかもあって。うれしい時間をくれた作品です」と返答し、中川は「みんなが三石さんを大好きで、仲良しなんですよね」と、解説を付け加えていた。
そして番組後半には、“初解禁のビッグニュース”として、新たな劇場版作品「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』」(前後編)が、2部作連続で公開されることが発表された。本作では「美少女戦士セーラームーン」シリーズ最終章となる“シャドウ・ギャラクティカ編”が描かれる。
セーラー戦士の前に出現した新たなる敵“シャドウ・ギャラクティカ”により、次々と仲間が狙われていき、セーラームーンたちは再び戦いに突入。最強の敵を前に、孤独に打ちのめされそうになりながらも、それでも顔を上げ前に進んでいく…というストーリーだ。
東京の美しい夜景をバックに物憂げな表情を浮かべるエターナルセーラームーンの姿が切り取られたティザービジュアルが解禁されると、中川は「考察できるティザービジュアル。うさぎちゃんの表情がまた意味深…」と注視。ヒャダインは「衝撃が大きくて。どこから行こう。タイトルから行きましょうか。コスモスっていうくらいだから、ついに原作に寄ってくるのか?それとビジュアルは…。うさぎが見ているのは3つの光?」と、目を輝かせ、既にアフレコが始まっていると聞くと「うぉ~!」と雄叫びを上げた。
ちなみに、25年ぶりに公開された劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』(21年)については、「公開時は緊急事態宣言とかぶったりして、思うように来れなかった人もいると思うけれど、円盤(DVD/BD)も出ていますので!戦士たちの凛々しい表情も見られます」と三石。伊藤は「親世代からも、子世代からも『見たよ』と、声をいただいたりして。全世代から愛されているんだなと思いました」と感慨深げだった。
そのほか、付録付きムック第2弾「原作版『美少女戦士セーラームーン』Q posket Special Collaboration Book」の発売や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでデラックス版としてよみがえるアトラクション「美少女戦士セーラームーン・ザ・ミラクル 4-D ~ムーン・パレス編 デラックス~」、連載開始から30年の軌跡をたどる大展覧会「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」(六本木ミュージアム/7月1日から12月30日まで)など、さまざまなコラボレーションも発表された。
展覧会の見どころは、原作者の武内直子が描き下ろした新作イラストや、原画・原稿の展示、没入型体験シアターや、“ホログラム原稿”なるものの展示だ。原作の編集者で同作のプロデュースも務める、“おさBU”こと小佐野文雄は、この“ホログラム原稿”について「武内先生がキラキラ大好きなので。選りすぐりの名シーンを展示します」とアピール。「アニメーションの昔のグッズなども展開するコレクション展示や、原画・原稿の展示も共に目玉になっている」と話していた。
最後に中川は「長生きするほど、こういうご褒美があるんですね。振り返ると、セーラームーンと共に人生があったんだと思う。常にどっかしらよぎってるなと」と喜び、ヒャダインも「この世の春ですよね。年を取って良いことってなくなってくるけど、今日は三石さんやセーラーヴィーナスが目の前にいて夢みたい。劇場版の新作も本当に楽しみで。難しいテーマだと思うけど、だからこそ映画館で何回も見たい!生きててよかった」とニッコリ。三石も「うさぎちゃんは、私にとってもいつも元気をくれる存在」と語っていた。
取材・文/平井あゆみ