池松壮亮&藤井道人が母校・日大芸術学部の学生生活語る「芸術は人に与えられた武器」「大学に行かない学生でした」

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池松壮亮&藤井道人が母校・日大芸術学部の学生生活語る「芸術は人に与えられた武器」「大学に行かない学生でした」

日本大学芸術学部の学部創設100周年を記念して制作された「日藝100周年記念動画」の完成披露試写会&記念トークが、6月26日に日本大学芸術学部江古田校舎大ホールで行われ、主演の池松壮亮藤井道人監督らが出席した。

「日藝100周年記念動画」完成披露試写会&記念トークが行われた
「日藝100周年記念動画」完成披露試写会&記念トークが行われた

藤井監督と池松は、共に同大学芸術学部映画学科の卒業生。学生時代の話題になると、池松は「ほとんど学校には行っていませんでした。学校に行く途中に映画館に入ったり、喫茶店に入って考え込んでそのまま一日過ごしてしまったり…。そういう学生でした」と告白。藤井監督も、「僕もろくすっぽ大学に行かない学生でした。サークル活動が大好きだったし、大学に入って初めて映像関係のアルバイトもしました。現場に出ては先輩たちの背中を見ながら編集技術を覚えたりしていました」と懐かしそうだった。

また、後輩たちへのアドバイスを求められた池松は、「芸術というものに触れたいと思う人には好きなだけやってほしい。芸術は人に与えられた武器ですから、社会や他者と接点を持っていくことを楽しんでほしい」とエール。藤井監督は、「いまになって『あの時ちゃんと学んでおけばよかった…』と後悔することがある」と授業を真面目に受ける必要性を反面教師的に訴えつつ、「ありきたりなことかもしれないけれど、大学で出会った仲間や友達を大切にしてほしい」と後輩たちに語り掛けていた。

後輩に向けて俳優人生についてを語る池松
後輩に向けて俳優人生についてを語る池松


さらに池松は、俳優志望という一般客から「現場で大切にしていること」を聞かれると、「俳優は誰でもなれます!」と断言。「ただどういう風にやっていきたいのか、自分の俳優人生をどのように進めていきたいのかは自分で考えたほうがいい。誰でもできるし、誰でもなれるけれど、どれだけ続けてどんな表現をしていきたいのかは自分と相談すること。大学生活の4年間に、それを考えて悩んでトライしてほしい」と、第一線で活躍する先輩として熱弁していた。

今回の記念動画は、池松が覗くレンズを通して同学部の歴史と日本の歩みを俯瞰しながら、「芸術とはなにか?」を問いかけるような内容。池松は初タッグの藤井監督について、「人への寄り添い方、キャストやスタッフに対しても丁寧。表現力と忍耐を兼ね備えたすばらしい監督だと思いました」と賞嘆していた。

取材・文/石井隼人

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