池田秀一「まさかここでダメ出しされるとは…」『ONE PEACE FILM RED』舞台挨拶にて、田中真弓リクエストで名台詞を披露
「ONE PIECE」の映画最新作『ONE PEACE FILM RED』(公開中)の初日舞台挨拶が6日、丸の内TOEIにて開催され、ルフィ役の田中真弓、ウタ役の名塚佳織、シャンクス役の池田秀一、谷口悟朗監督が登壇した。
1999年に放送がスタートしたアニメ「ONE PIECE」について、田中は「20年前、ここまで続くと誰が思ったことか(笑)」とコメント。周囲からはずっと人気の作品に出演できることをうらやましがられるそうだが、田中は「危ない時だってあったんです。放送日は水曜から日曜へ移動し…」と振り返り、いろいろなことがあるなか、新作を引っ提げて初日舞台挨拶の場に立てることを「感慨もひとしおでございます」と笑顔で感謝した。本作のヒロイン、そしてシャンクスの娘というキーパーソンを演じた名塚は「ウタ役をいただいたときは、びっくりしすぎて頭が真っ白になりました。うれしいという気持ち以上に、しっかりやらなくては!という気持ちが強かったです」と語り、「よろこぶ暇もなく、資料をかき集め、がむしゃらにやらせていただきました」と収録を振り返った。
池田は「シャンクスと巡り合って20数年。このような形で劇場であいさつするのは初めてです。いささか気持ちが高揚しています」とニッコリ。本作では「かわいい娘も登場して、貴重な体験をさせていただき、ありがたかったです」と語った。重要人物でありながら、いまだ謎の多いキャラクターであるシャンクス。「(映画で)シャンクスがこんなに活躍するとは思っていませんでした。ルフィがちょこっと思い出してくれるのかな、くらいに思っていて…、油断してました」と苦笑い。
「台本をいただいた時に、少々慌てました。ちゃんとやらなきゃいけないなと」と明かした池田に「いつでもちゃんとやって!」と田中がツッコミを入れる場面も。すると池田は「いつもちょこっとしか出てこないから、そんなもんだろうと思っていた」とニヤニヤしつつ「ウタという娘と巡り会えて、大変充実した収録でした」と付け加えていた。
「いつだってシャンクスはかっこいい!」と大絶賛の田中が、池田に「一言でいいからなにか言って欲しいな」とシャンクスのセリフをおねだり。池田がセリフ選びを迷っていると、「『この戦争を終わらせに来た』って言って!」とリクエスト。池田が「ちょっと思い出す…」とセリフの言い方を自分の記憶のなかで確認したうえで、披露すると会場は大盛り上がり。しかし、田中から「うーん。そんなに圧はなかったと思うよ(笑)。もう1回、言ってもらっていい?」とダメ出しからの再リクエストが飛び出すと、会場は大爆笑。「まさか、こんなところでダメ出しされるとは思わなかったなあ」と嘆いた池田が、再び、別バージョンで「この戦争を終わらせに来た」と名台詞を披露すると、田中は「いただきました!ごちそうさまでした」と大満足の様子だった。
また、イベントでは池田から名塚へ、ウタをイメージしたバラの花束をプレゼント。田中からは役へのアプローチを大絶賛され、谷口監督からは「感謝しかない」との言葉をかけられた名塚。さらに池田からは「劇中ではなにもしてあげられなかったから、花束で誤魔化すようで申し訳ないけれど…」と言葉をかけられ、大粒の涙が溢れ出した名塚は「私自身、ウタの存在に支えられ、パワーをもらいました。今日からは、皆さんにパワーを届けられたらいいなと思っています」と来場者に呼びかけていた。
取材・文/タナカシノブ