コンドームが男性器を噛みちぎる…H・R・ギーガーが手掛けた、衝撃のデザインとは
『エイリアン』(79)や『スピーシーズ 種の起源』(95)の巨匠H・R・ギーガーがクリーチャー・デザインを手掛け「関わった作品のなかで唯一気に入っている映画」と語ったことでも有名な、モンスターパニック映画『キラーコンドーム』(96)が、HDリマスター&ディレクターズカット完全版として劇場公開されることが決定。このたびポスタービジュアル&予告映像が解禁された。
世界18カ国で翻訳されたドイツの人気コミック作家、ラルフ・ケーニッヒのベストセラーを映画化した本作。犯罪都市ニューヨークを震撼させる男性器をねらった猟奇連続“喰いちぎられ”事件が発生。その犯人の正体は、マッド・サイエンティストが生んだ避妊具の怪物“キラーコンドーム”だった。ひょんなことからその餌食になりかけたルイジ・マカロニ刑事は、事件の全貌を解明し、増殖を続ける奴らを退治するために執念を燃やしていく。
主人公の刑事マカロニ役を演じたのは、本作の後に『ピアニスト』(01)や『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』(21)などに出演するウド・ザメール。またペーター・ローマイヤーやイリス・ベルベンなど、いまもドイツ映画界で活躍するキャストが名を連ね、ヴィム・ヴェンダース監督の『ベルリン・天使の詩』(87)などで知られる名優オットー・ザンダーも出演。さらにSFXは、『ネクロマンティック』(87)のユルグ・ブットゲライト監督が担当している。
1999年に日本各地のミニシアターでレイトショー上映ながら大旋風を巻き起こし、いまなおカルト的に語り継がれる一方で、なかなか鑑賞する機会のなかった本作が、およそ四半世紀の歳月を経てついにスクリーンに蘇る。しかも初公開時より11分も長いディレクターズカット版!是非とも劇場で、ドイツ映画界の総力が結集して作られたナンセンスでクレイジーな対決を見届けてほしい。『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』は8月4日(金)より公開。
文/久保田 和馬