ウェス・アンダーソン“らしさ“が炸裂!『アステロイド・シティ』シンメトリーなスチールが到着

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ウェス・アンダーソン“らしさ“が炸裂!『アステロイド・シティ』シンメトリーなスチールが到着

砂漠の小さな街を舞台に、宇宙人襲来事件に巻き込まれた人々の運命を描くウェス・アンダーソン最新作『アステロイド・シティ』(9月1日公開)。このたび、“ウェス・アンダーソンすぎる“スチールが解禁となった。

【写真を見る】遠くに見える山を中心にシンメトリーな構図で撮られたスチール
【写真を見る】遠くに見える山を中心にシンメトリーな構図で撮られたスチール[c]2022 Pop. 87 Productions LLC

独特の世界観で世界中を魅了し続けている『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)、『犬ヶ島』(18)のウェス・アンダーソンが監督、脚本を務めた本作。US公開の週末成績ではアンダーソン史上最高記録を樹立し、日本版の予告編は、公開から24時間未満でSNSでの再生回数が1万回を突破するなど大きく注目されている。

解禁となったのは、ウェスのこだわりが余すところなく詰め込まれたスチール。ヒッケンルーパー博士(ティルダ・スウィントン)の天体観測所の内部を収めたスチールでは、神経質なまでに整然と並べられた椅子や、窓の配置に至るまで全てが完璧なシンメトリーを見せている。そんなアンダーソンらしい構図のスチールには、研究所の研究員たちだけでなく、ジュニア宇宙科学大会で科学賞の栄誉に輝いた5人の子どもたちとその家族の姿が。ほかにもモーテルの窓際で見つめ合うミッジ・キャンベル(スカーレット・ヨハンソン)とオーギー・スティーンベック(ジェイソン・シュワルツマン)の姿を捉えたスチールにもアンダーソンらしさが発揮されている。

山から小さな岩に至るまで人工的に作られたセットとなっている
山から小さな岩に至るまで人工的に作られたセットとなっている[c]2022 Pop. 87 Productions LLC

奥にそびえたつ山を中心に、向かい合わせに建つモーテルの壁や窓の上にかかるサンシェードがシンメトリーに配置されているが、この山やモーテルのセットにもアンダーソンのこだわりが凝縮。本作に登場するダイナーやガレージ、モーテルは本物の建物として建設されており、小さな街として機能するよう造られたセットの周りを囲むように砂漠のセットが続き、山や巨石、小さな岩々までもがすべて造られたものだという。本物ではないと信じがたいほどの説得力のある出来栄えとなっている。このような壮大なスケールのセット作りについてアンダーソンは「キャストのためにどのようなセットを用意できるかが一つの決定的な要素となる」、「本物の空間を作るのは手が掛かりますが、やる価値はあります。『グリーンスクリーンをバックに撮影すれば良かった』と思ったことはないし、そもそもその選択肢が頭をよぎらないです。フィルムで撮っているし、撮影手法は現代よりも1930年代のそれに近いのかもしれません」と語っている。


構図だけでなく、セットの隅々にまでこだわり抜くウェス・アンダーソン。そんな彼“らしさ“が存分に発揮された本作をぜひ劇場で見届けたい!

文/高木郁

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