池松壮亮主演『⽩鍵と⿊鍵の間に』見どころを切り取った4種の特別映像&場面写真が公開に
池松壮亮が主演を務め、冨永昌敬が監督する10月6日(金)公開の映画『⽩鍵と⿊鍵の間に』より、見どころを切り取った4種類の特別映像と新たな場面写真が到着した。
この作品は、昭和末期の銀座を舞台に、未来に夢を⾒る2人のピアニストの運命が⼤きく狂いだす様を描く物語。原作はジャズミュージシャンでエッセイストの南博の著書「⽩鍵と⿊鍵の間に-ジャズピアニスト・エレジー銀座編-」。ピアニストとしてキャバレーや⾼級クラブを渡り歩いた3年間の⻘春をつづった回想録だが、共同脚本を⼿がけた冨永と⾼橋知由が⼀夜の物語にアレンジ。南博をモデルにした主⼈公を「南」と「博」という2⼈の⼈物に分けて、3年におよぶタイムラインがメビウスの輪のようにつながる“⼀夜”へと誘い、観る者を翻弄していく。『ちょっと思い出しただけ』(22)から『シン・仮⾯ライダー』(23)まで、いまや⽇本映画に⽋かせない実⼒派スターとして活躍する池松が、1⼈2役で2⼈のジャズピアニスト「南」と「博」を演じ分ける。南は才能にあふれているが、夜の世界のしがらみに囚われて夢を⾒失ってしまったピアニスト。博は希望に満ち、ジャズマンになりたいという夢に向かって邁進する若きロマンチスト。南と博は、時にすれ違い時にシンクロする、カードの裏表のような関係だ。
今回解禁されたのは、映画の世界観を4つのテーマにそって切り取った4種の特別映像。ひとつは池松が1人2役で演じるジャズピアニスト、博と南をメインに描いた【二人のピアニスト】ver.。「俺は一体何をやっているんだ」そう嘆くのは、博か南か。銀座の夜の街で2人のピアニストが出会い、交差する運命の瞬間、瞬間が紡ぎ出されていく。そこには、森田剛ふんする“あいつ”と呼ばれる謎の男や、2人のピアニストと接点を持つ先輩ピアニストの千香子(仲里依紗)も映しだされ、2人の運命を狂わせていくクセ者たちの姿も見ることができる。
劇中、弾いてはならない曲として重要な意味を持つ「ゴッドファーザー 愛のテーマ」が流れる【ゴッドファーザーのテーマ】ver.では、池松自身が奏でるあの名曲とともに、次々と事件が巻き起こるたった一夜の銀座の狂騒を予感させる映像となっていて、観る者を映画の世界へと引き込む。リクエストが許されるのも、弾くことが許されるのもたった1人。そんな「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を奏でる南の側にそっとたたずむ人影も映しだされている。
さらに、【ジャズ・セッションA】ver.では、シンガー・リサを演じるクリスタル・ケイ、近年東京の音楽シーンで活躍している気鋭のサックス奏者、松丸契らが揃って登場し、セッションを行う他、期間限定の再結成でも話題となった元男闘呼組・高橋和也演じるバンマス、三木もギター片手にサウンドに彩りを添える。本作でしか観られない、一夜限りの豪華バンドメンバーたちが幻のライブ演奏を行う様は、多幸感に溢れ、観る者をワクワクさせる。一方【ジャズ・セッションB】ver.では、打って変わって、即興的な印象強い音楽が耳に残る。演奏するのは池松と松丸の2人。ゴミ捨て場に捨て置かれたピアノとサックスの音色と共に、後ろを走る電車の音までもが音楽の一部かのような見事な即興的演奏シーンで、“ジャズ”が本作にとって核をなす重要なテーマであることが伝わる映像だ。
またあわせて4点の場面写真も解禁。池松演じる主人公がピアノを演奏する様子を捉えたものやスーツにサングラスで決めた主人公の姿も見ることができる。
日本映画界を牽引する実力派キャストが集結し、昭和末期の銀座の狂騒をジャズとともに活写した本作。解禁された特別映像を見ながら劇場公開を楽しみに待ちたい!
文/スズキヒロシ