中条あやみ、間宮祥太朗らの劇団員姿が『ある閉ざされた雪の山荘で』劇団「水滸」ビジュアル&場面写真
国民的作家、東野圭吾の長編小説を重岡大毅主演で実写映画化した『ある閉ざされた雪の山荘で』(2024年1月12日公開)。このたび、中条あやみら豪華キャスト8名の新ビジュアルと場面写真が解禁された。
重岡にとって映画単独初主演を飾る本作には、中条、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗ら超豪華キャストが参加。原作小説は登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定で、書籍発売当時大きな話題となった。ところが映像化については、トリックや人物描写の複雑さから不可能と長年思われていたことに加え、東野自身も「想像もしていなかった」と語るように、今回の実写映画化の仕上がりに不安を覚えていたことを明かしている。 しかし試写での鑑賞後「それは、まったく杞憂でした」と言い切り、映画の完成度の高さを絶賛。原作者も「見事」と唸るサスペンス・エンタテインメントが誕生した。
重岡は、オーディションに参加する俳優の7人のなかで唯一、異なる劇団から参加した“部外者”である主人公の久我和幸役を熱演。原作からはキャラクター性が異なる主人公を、“重岡ならでは”の表現に落とし込み、見事に演じ切った。共演の中条をはじめ、いまをときめく同世代の人気俳優たちは、同じ劇団に所属する一癖も二癖もあるキャラクターの役者たちを好演している。メガホンをとったのは、2012年の監督、脚本作『荒川アンダーザブリッジ』で注目を集めて以降、『ステップ』(20)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』(21)など様々なジャンルの話題作を手掛けてきた飯塚健。密室内で仕掛けられた複雑なトリック、疑心暗鬼に陥っていく登場人物たちの心情、後半にかけて怒涛の展開を見せる本作を高いクオリティで描き切り、原作者の東野にも、「トリッキーな世界観を完璧に成立させている」と言わしめた。
久我をはじめとした面々が、主演をかけた最終オーディションに参加することから物語が動き出す本作。このたび、久我が山荘でともに過ごすことになる、くせ者ぞろいの劇団「水滸」のメンバーたちの新ビジュアルが解禁された。「水滸」は、その独特な演出方法によって演劇界に名を馳せる東郷陣平が主宰し、多くの舞台俳優たちが憧れる劇団。今回もその東郷の指示により、次回公演のオーディションという指示を受けて彼らは集められることになる。このジュアルは、そんな劇団「水滸」に憧れるあまり、久我が山荘に持ち込んだ前回公演のパンフレットに掲載されている俳優たちの写真となっており、普段とは違う独特の雰囲気を漂わせている。
華と実力を兼ね備え、常に中心にいる劇団のトップ俳優、本多雄一(間宮)、公演直前に役を奪われた経験を持つ悲運の女優、中西貴子(中条)、役でもプライベートでも強烈な存在感を放ち、団員への恋愛感情をこじらせてもいるクセあり怪優、田所義雄(岡山)、「女優は私の天職」と語り、前回公演でヒロイン役を射止めたお嬢様女優、元村由梨江(西野)、役のためならなんでもすると意気込む超勝気な女優、笠原温子(堀田)、「努力した分だけ自分に返ってくる」と語る真面目で誰よりも優しい劇団リーダー、雨宮恭介(戸塚)、そして、劇団の中でも圧倒的な演技力を持つ天才女優、麻倉雅美(森川)。山荘の中で4日間の共同生活を送りながら、密室空間で連続殺人事件が起こったという架空の想定のもと、彼らはここで主役の座を賭けた最終オーディションに挑むことになる。
ところが、翌朝実際にメンバーの1人が姿を消し行方不明に。もしやこれは本当の“殺人事件”ではないのか?と残されたメンバーたちが疑惑を抱き始めるが、お互いの行動や発言もまた“演技”なのかもしれないとなかなか本心を明かせない久我たち。それぞれの思惑が交錯し、やがて誰もが秘密にしていた劇団の過去が明らかになっていく。
今回、その最初の事件の様子をとらえた場面写真も解禁された。行方不明になったメンバーの代わりに残されていたのは、東郷からの「被害者は電子ピアノに接続されたヘッドホンのコードで絞殺された」というメッセージ。はたしてこの殺人事件は演技なのか?それとも本当の殺人事件なのか?そして誰がこの謎を解くのか?次々と参加者が消えていくなか、誰もが予想しなかった衝撃の真相が明らかになる。
スクリーンに映るすべてが伏線で、二重三重に張り巡らされたトリック、演技と嘘。そして隠された過去が交錯し、 “謎解き”の枠を超えた、衝撃のラストが訪れるサスペンスエンターテインメント『ある閉ざされた雪の山荘で』に大いに期待してほしい。
文/山崎伸子
※記事初出時、キャストの表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。