重岡大毅、『ある閉ざされた雪の山荘で』“フランベ”シーンで前髪焦がす！公開迎え「すごく幸せ」と感謝

東野圭吾の長編小説を実写映画化した『ある閉ざされた雪の山荘で』の公開記念舞台挨拶が1月13日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、重岡大毅、間宮祥太朗、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、飯塚健監督が登壇。同世代の俳優たちが、笑顔いっぱいに撮影を振り返った。

登場人物は全員役者で、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定で、書籍発売当時も大きな話題となった原作を実写映画化した本作。主演の重岡は、オーディションに参加する俳優7人のなかで唯一、異なる劇団から参加した“部外者”である久我役を演じた。上映後の会場を見渡した重岡は「熱気を感じます」と感無量の面持ち。「みんなで会えたのがうれしくて。昨年からずっと公開日を楽しみにしていたんです。いざ公開されて、幸せな気持ちです」とステージ前方にグッと踏みだしながら喜びを語っていた。

劇団の看板役者である本多雄一役の間宮が「宣伝では話せることが少なかったので、観終わった後の皆さんとお話しできるのがうれしい」とミステリー映画ならではのエピソードを吐露すると、「たしかに」とうなずいた重岡は「二重三重のトリックがあるので。皆さん、どうやった。最後の展開、読めましたかね？はよ、『こうやったやろ、ああやったやろ』と言いたくて」と会場の反応が気になっている様子。司会が「皆さん、映画お楽しみいただけたでしょうか」と呼びかけると大きな拍手が上がり、これには重岡も「よかったー！ありがとうございます！」と笑顔を弾けさせる。

中条が「原作ファンでも、読んだことがない方でも楽しめる」と本作の魅力を語ると、謎解きが好きだという西野も「原作を知らないまま台本を読んで。全然(ラストが)わからなくて、びっくりしました。きっと皆さんもスクリーンで同じような体験をしていただけたのでは」と映画を楽しんだ観客に共感を寄せていた。

リピート鑑賞する際に注目してほしいポイントに話が及ぶと、重岡は「フランベしているシーンがある」と料理に火をつけるシーンについて触れ、「あれで思いっきり、ここが焦げて」と前髪を焦がしてしまったと告白。「僕は、(前髪を)フランベしたことに気づいていなかったんです。初めて人に大きな声で『くっさ！』と言われました。皆さん、生きていてあまりないでしょう？」と焦げた匂いをいじられたそうで、「チリチリになっていた。チリチリになったので、その日にヘアカットをした。皆さん、気づかれたでしょうか。これもトリックの一つです！」と茶目っ気たっぷりにアピールし、周囲を笑わせていた。

また印象的なシーンとして、「最後のシーン」をセレクトした重岡。「みんな、ラストシーンに向けてずっと作っていっている。あの撮影をした日は、いろいろと覚えていて。前向きなメッセージもあったと思うし、それが届けばいいなと思う。ラストシーンはすごく覚えています」としみじみ。

「今日来たら、みんながいて、監督がいて。この映画に関わってくださっているチームのスタッフさんも、スーツとかビシッとした格好でいて。ものすごい数の人がいて。そして、こうやって観てくれているたくさんの人がいて。本当に、これが当たり前じゃないなというのをすごく感じて。いろいろな人の、いろいろな想いが乗っている。僕の一言ではうまく全部を伝えることはできないんですが、皆さんを代表してですが、観に来ていただいて本当にありがとうございました。すっごいうれしいです。すごく幸せに思います」と感謝と幸福感をあふれさせた。重岡による観客を巻き込んだトークや、真摯な挨拶に会場からは大きな拍手が上がっていた。

取材・文/成田おり枝