不況に強いアメリカ映画界! 2009年度の総興行成績が初の9兆円越え
リーマンショックで100年に一度と言われる未曾有の景気後退期に突入したアメリカだが、2009年の映画業界は大盛況! 北米(カナダを含む)の総興行成績が107億ドル(約9兆9510万円)と、史上初の100億ドルを突破した。
この数字は、『ダークナイト』のひとり勝ちだった2008年の99億4000万ドルに比べて、7%のアップ。2008年度はチケット代値上げの影響が大きかったが、2009年は、『ニュームーン トワイライト・サーガ』、『トランスフォーマー リベンジ』、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』、『カールじいさんの空飛ぶ家』などの大ヒットが貢献。3Dの普及や通常のチケット代の値上げだけが勝因ではなく、確実に劇場への客足が伸びた。
アメリカ映画界は、DVDの普及で映画館への客足の減少に歯止めがかからず苦境に陥った時期もあった。しかし、映画館でしか味わえないスリルと迫力を駆使した映画作りや作品力を重視した映画業界全体の努力が、映画を文化とするアメリカ国民の心に響いたよう。また、大家族の多いアメリカ人にとって映画鑑賞は決して安いものではないが他の娯楽よりは安いため、不況も味方。
最後のかき入れ時だったクリスマス・シーズンも、『アバター』と『シャーロック・ホームズ』の貢献で、他年と比べた同時期でも、史上初の興行成績を樹立。オバマ米大統領も家族と一緒に鑑賞した『アバター』が公開されている劇場前は、新年も大行列で、公開3週目で3億5000万ドルを突破と絶好調! 2010年も幸先のいいスタートを切った。【NY在住/JUNKO】
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