運命の恋を男性目線で描く物語…男性は「共感」女性は「発見」
10都市27スクリーンの限定公開からスクリーンを拡大し、全米で大ヒットを記録した『(500)日のサマー』(1月9日公開)。運命の恋を夢見る男の子と、運命の恋なんて全く信じない女の子との500日にわたる恋の行方を描いたラブストーリーだ。
サマーという女の子に一目ぼれをした主人公トムは、彼女との距離を次第に縮めていくが、サマーには真剣に付き合う気は全くない。それでも良いと受け入れたトムは、小悪魔的なサマーにますますハマッていく…といった、一見するとありがちなストーリーに思える本作。
だが、本作が他の青春映画とひと味違うのは、出会いからフラれるまで、男の視点から描かれているというところ。女の子に求める理想や幻想などをトムの主観でつづり、それに伴う幸せな瞬間やアンハッピーな出来事をリアルに映し出していく。2人で過ごした満ち足りた時間や、それに比例して彼女を忘れることができない男の切ない思いだったりと、恋をしたことがある男性なら誰でも共感できるはず!
もちろん、これは女性側にも言えることだが、本作は男の視点から描かれているだけあって、恋をした男の本心に触れることができそうだ。恋をすると男の方がロマンチック…なんてよく聞くけど、これを観ればそれも納得かも。
ありきたりなコメディーの要素を省き、スタッフの経験を取り入れて作られたという本作。誰しもの身に覚えがある恋特有の感情にキュンとなるのはもちろんのこと、恋愛に悩む男女へのアドバイス的な一作とも言えそうだ。【トライワークス】
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