坂本浩一監督「強くてカッコいい女性はタンクトップ率が高い」

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坂本浩一監督「強くてカッコいい女性はタンクトップ率が高い」

ヴェロニカ・ロスの世界的ベストセラーの映画化シリーズ完結編『ダイバージェント FINAL』の公開を記念した特別イベントが、8月21日に角川シネマ新宿で開催。特撮ドラマ「恐竜戦隊ジュウレンジャー」をリメイクしたアメリカの人気番組「パワーレンジャー」シリーズのアクション監督や「仮面ライダー」シリーズを手掛けた坂本浩一監督が登壇し、日米アクション映画について実技を交えた解説を行った。

坂本監督によると『ダイバージェント』はシリーズものならではの魅力があると言う。「シリーズだと役者の成長具合が見られます。若い人たちがどう自分たちの運命と戦っていくか。仲間たちの物語を通して、さらに面白くなっていく」。

高校卒業後に渡米した坂本監督は主人公のシャイリーン・ウッドリーについて「日本人の目線で見ると、絶世の美女ではない。逆にアメリカだと“ガールズ・ネクスト・ドア”といって、自分たちが感情移入しやすいタイプの女性、共感しやすい女性を主役にもってくることが多い」と語った。

また、坂本監督は『エイリアン』シリーズのシガニー・ウィーバーのようにタンクトップの強い女性に憧れを抱いた世代だからこそ、自身も強い女性に憧れると分析。「本作のヒロイン、トリスもそうですが、アメリカ映画で強くてカッコいい女性ってタンクトップ率が高い」。

ここ何年間で、アクション映画ではいろんなムーブメントがあったと言う坂本監督。「今は軍隊格闘技、パルクールなど接近戦でやっつけるのが主流になってきている。本作では飛行機の中の格闘技もリアルだったし、相手ひとりを拘束しながら戦うとか、接近戦でエルボを使って投げ飛ばすとか、そういうのを『ダイバージェント』でも取り入れていました」。

坂本監督は実際に接近戦でのリアルなアクションをデモンストレーションしてくれた後、こう締めくくった。「今、邦画の中でもアクション映画を頑張ってほしいなと思っています。後輩たちも一生懸命頑張っているし、僕も映画を撮らせていただいているので。日本の邦画のアクション映画の活性化に一躍買わせていただきたい」と抱負を述べた。

『ダイバージェント FINAL』は新鋭シャイリーン・ウッドリー主演のSFアクションの最終章。人類が性格別に分けられた5つの共同体で生きる近未来の地球を舞台に、いずれにも属しない“異端者(ダイバージェント)”と判定されたヒロインが自らの運命に立ち向かう。【取材・文/山崎伸子】

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