もし、死んでしまった両親に会えたら…『異人たち』監督&キャストが物語をガイドする特別映像

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もし、死んでしまった両親に会えたら…『異人たち』監督&キャストが物語をガイドする特別映像

4月19日(金)に劇場公開される映画『異人たち』から監督やキャストが物語をガイドする特別映像が解禁された。

【写真を見る】40代の脚本家アダムはある日、30年前に他界した両親と再会する
【写真を見る】40代の脚本家アダムはある日、30年前に他界した両親と再会する[c]2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

本作は2023年11月29日に逝去した山田太一の長編小説「異人たちとの夏」をアンドリュー・ヘイが監督と脚本を手がけて再映画化した愛と喪失の物語。夜になると人の気配が遠のくロンドンのタワーマンションに暮らす脚本家アダム(アンドリュー・スコット)は、12歳の時に交通事故で両親を亡くして以来、孤独な人生を歩んできた。そんな彼はいま在りし日の両親の思い出に基づく脚本に取り組んでいる。ある日、幼少期を過ごした郊外の家を訪ねると、そこには30年前に他界した父(ジェイミー・ベル)と母(クレア・フォイ)が当時のままの姿で住んでいた。アダムは足繁く実家に通い、かつて失ったはずの心満たされるひとときに浸る一方、同じマンションの住人である謎めいた青年ハリー(ポール・メスカル)と恋に落ちていく。しかし、その夢のような愛おしい日々は永遠には続かなかった…。

英国インディペンデント映画賞で作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞(ポール・メスカル)、撮影賞、編集賞、音楽監修賞等、主要部門を独占する最多7冠に輝き、第77回英国アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞、脚色賞、キャスティング賞にノミネート。さらに第81回ゴールデングローブ賞において、主演男優賞(ドラマ部門)にスコットがノミネートされるなど、賞レースでも注目を集めている。本国イギリスでは、大作や競合がひしめくなか、2位で初登場。引き続き4週連続トップ10を維持するスマッシュヒットとなっている。

このたび解禁されたのは、監督、脚本のヘイをはじめスコット、メスカル、ベル、フォイらキャストたちが物語をガイドする特別映像。ヘイは、映像内で「自分の世界に閉じこもり建設的な生き方をやめた男だ」と主人公アダムを紹介することから始める。映像では、少しずつ明かされていく物語とともに、12歳で両親を亡くして以来、喪失感を埋められずに孤独を抱えているアダムの姿や、互いの寂しさを感じ取り、少しずつ惹かれあっていくアダムとハリーの様子、そして亡くなった当時のままの姿で現れた両親との再会に戸惑いながらも、彼らの前では子どものような笑顔を見せるアダムの姿などが次々と紡がれていく。

少しずつ物語を紐解いていく監督、キャストらの姿が映しだされていくなかで、ヘイ監督は「誰もが思うだろう。過去に戻って両親との関係を見直したいと」と明かす。もし、あの時に戻れたら?もし、こんな事が話せたら?もし、過去に戻ってやり直せるとしたら?という誰もが一度は考えたことのある、せつなくも苦しい想いが感じ取れ、大人になったアダムだけではなく、30年前の姿、価値観のままで再会した両親にも、多くの葛藤と後悔があった様子に魂が揺さぶられる。

主人公のアダムを演じたスコットは、本作について「心揺さぶる物語だ。演じていてもその悲しさと美しさに打たれる」と明かし、山田の傑作小説がヘイ監督の手によって見事に現代に蘇った奇跡の再映画化を称賛した。


日本を代表する名脚本家による傑作小説を実力派監督が映画化した本作。幻想的な映像でつづられる感動的な物語を映画館で堪能したい。

文/スズキヒロシ

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