幻想を追い求める墓泥棒の数奇な物語『墓泥棒と失われた女神』タロットカードを模した意味深ビジュアルも

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幻想を追い求める墓泥棒の数奇な物語『墓泥棒と失われた女神』タロットカードを模した意味深ビジュアルも

幸福なラザロ』(18)のアリーチェ・ロルヴァケル監督最新作『墓泥棒と失われた女神』が7月19日(金)より日本公開決定。あわせてティザービジュアル、30秒予告、場面写真を解禁された。

【写真を見る】タロットカードの”吊るされた男”を模したティザービジュアル
【写真を見る】タロットカードの”吊るされた男”を模したティザービジュアル[c] 2023 tempesta srl, Ad Vitam Production, Amka Films Productions, Arte France Cinéma

1980年代、イタリア、トスカーナ地方の田舎町。忘れられない恋人の影を追う、考古学愛好家のアーサー。彼は紀元前に繁栄した古代エトルリア人の遺跡をなぜか発見できる特殊能力を持っている。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく。

監督は、フェリーニ、ヴィスコンティなどの豊かなイタリア映画史の遺伝子を確かに受け継ぎながら、革新的な作品を発表し続けているロルヴァケル。カンヌ国際映画祭において『夏をゆく人々』(15)でグランプリ、『幸福なラザロ』(19)では脚本賞を受賞。マーティン・スコセッシやポン・ジュノ、ソフィア・コッポラ、グレタ・ガーウィグ、アルフォンソ・キュアロンらがファンを公言したり、製作のバックアップに名乗りをあげるなど、世界中の映画人が才能に惚れこんでいる。また、第76回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門に正式出品されると、第95回ナショナル・ボード・オブ・レビューでは外国語映画トップ5に選出。『パラサイト 半地下の家族』(19)、『燃ゆる女の肖像』(19)、『TITANE/チタン』(21)などで知られる気鋭のスタジオNEONが北米配給権を獲得し、海外メディアからも絶賛の声が相次いでいる。

今回解禁されたのは、タロットカードの「吊るされた男」を模したデザインのティザービジュアルと、墓泥棒の一味の姿が写る場面写真、そして30秒予告。ティザービジュアルは本国イタリア公開時のビジュアルを日本版にアレンジしたもので、赤い糸で吊るされた主人公アーサーの姿に「愛の幻想(キメラ)に囚われて」というコピーが添えられている。「吊るされた男」のタロットカードは、犠牲や献身、慈愛の精神を意味し、その見た目とは裏腹に高い精神性を表すカード。男は自らの意思で木に吊り下がってそのつらさに耐えながら心を鍛えているという。しかし、本来はその高い精神性は頭を取り巻く後光となって光り輝くのだが、このビジュアルでは男の頭からこぼれ落ちる金貨のようなものが描かれている。その金貨に群がる人々と少し離れた位置から顔をのぞかせている金髪の女性。さらに、男を囲む2本の樹木、樹木から咲く花、鳥など本作にまつわる意味深なアイテムがちりばめられている。そのアイテムが意味するものとはなんなのだろうか?紐解くヒントについては今後のさらなる続報を待ちたいところ。

30秒予告は、不思議な能力とダウジングを使って、埋葬品が眠る遺跡を探す墓泥棒たちの姿から始まる。貴重な女神像を発見する彼ら。しかし、アーサーは同時に忘れられない恋人の影も追っている様子。愛の幻想に囚われた男がその先に見つけたものとはなんなのか?生と死、現実と空想が交差する、ロルヴァケル監督の唯一無二の独特な世界観が垣間見える予告編となった。


いま注目の監督が贈る『墓泥棒と失われた女神』。ティザービジュアルに描かれたアイテムが意味するものとはなんなのだろうか。今後の続報にも注目だ。

文/サンクレイオ翼

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