製作総指揮はアリ・アスター!『オオカミの家』の監督コンビが「ヘンゼルとグレーテル」を映画化へ
昨年夏に日本公開されるやスマッシュヒットを記録した『オオカミの家』(18)を手掛けたクリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ監督。2人がメガホンをとるグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」を原作としたストップモーション長編アニメ映画の製作総指揮を、アリ・アスターが務めることがわかった。「Variety」が独占で報じている。
チリ出身のレオン&コシーニャ監督は、約5年の歳月を費やして手掛けた初長編作品『オオカミの家』で、第68回ベルリン国際映画祭カリガリ映画賞や第42回アヌシー国際アニメーション映画祭審査員賞など世界中の映画賞を受賞。同作の出来栄えと2人の作家性に魅了されたアスターは、2人が次に手掛けた短編『骨』(21)の製作総指揮に名乗りをあげ、さらに自作『ボーはおそれている』(23)では劇中のアニメーションパートの制作も依頼した。
今回の報道によれば、アスターは自身の製作会社スクエア・ペグを通じ、製作パートナーであるラース・クヌードセンと共にレオン&コシーニャ監督の新作をプロデュース。作品のタイトルやあらすじなどの詳細は明らかにされていないが、レオン&コシーニャ監督は「これは古典童話を我々の様式で脚色する作品になります。主な違いとしては、ヘンゼルとグレーテルが両方男の子であるということです。少なくとも物語の冒頭では…」と含みをもたせながら説明。
一方アスターは「2人は現在のアニメ界において真のオリジナル作家。以前はヤン・シュヴァンクマイエルやブラザーズ・クエイの後継者だと思っていましたが、もはやラディスラフ・スタレヴィッチの域にまで達している。彼らはすでに独自の伝統を築きはじめているかもしれません」と太鼓判。アスターとレオン&コシーニャの強力タッグが生みだす唯一無二の「ヘンゼルとグレーテル」に期待しながら、続報を待とう。
文/久保田 和馬