菅田将暉×黒沢清監督のタッグが世界三大映画祭へ!『Cloud クラウド』ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミア決定
黒沢清監督と菅田将暉がタッグを組んだ『Cloud クラウド』(9月27日公開)。このたび本作が、現地時間8月28日(水)から9月7日(土)まで開催される世界三大映画祭のひとつ第81回ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミア上映されることが決定した。
本作は“誰もが標的になりうる”日常と隣り合わせの恐怖を描くサスペンス・スリラー。転売ヤーの吉井(菅田)が、ネット社会に知らず知らずのうちにばらまいた憎悪。それによって生まれた“集団狂気”が実体をもった匿名の集団へと姿を変え、やがて吉井を標的とした“狩りゲーム”がはじまることとなる。共演には古川琴音や奥平大兼、岡山天音、荒川良々、窪田正孝、松重豊らが顔をそろえている。
黒沢監督の作品がヴェネチア国際映画祭に選出されるのは『大いなる幻影』(99)、『叫(さけび)』(06)、『贖罪』(11)、『スパイの妻 劇場版』(20)につづいて5度目であり、『スパイの妻 劇場版』ではコンペティション部門の銀獅子賞(監督賞)を受賞。今回の『Cloud クラウド』は世界各国の人気監督の最新作が上映されるアウト・オブ・コンペティション部門での上映となり、同部門に日本からは本作と北野武監督の『Broken Rage』が選出された。
今回の発表に際して菅田は「黒沢監督の作品で、海外の映画祭に行くことをずっと夢見ていました。感謝です。大いに楽しんでもらえることを願っています」とコメントを寄せ、黒沢監督も「シンプルな娯楽映画を目指した作品がヴェネチアに選ばれたと聞き、たいへん驚いています。菅田将暉の善人とも悪人ともつかない絶妙な両義性が、この幸運を引き寄せてくれたのでしょう」と喜びを語っている。
映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラも「本映画祭のミッドナイト上映にぴったりの映画」と語る本作が、海外でどのような評価を得るのか注目だ!
文/久保田 和馬