気づけば“標的”となる本予告『Cloud クラウド』[Alexandros]の書き下ろし楽曲がインスパイアソングに決定

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気づけば“標的”となる本予告『Cloud クラウド』[Alexandros]の書き下ろし楽曲がインスパイアソングに決定

菅田将暉が主演を務め、黒沢清が監督と脚本を手がける映画『Cloud クラウド』(9月27日公開)から本予告が解禁。あわせて、[Alexandros]による書き下ろし楽曲「Boy Fearless」がインスパイアソングに決定した。

[Alexandros] による書き下ろし楽曲「Boy Fearless」がインスパイアソングに決定
[Alexandros] による書き下ろし楽曲「Boy Fearless」がインスパイアソングに決定[c]2024 「Cloud」 製作委員会

今年の第81回ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミア上映が決まっている本作は、顔の見えない社会で拡散する、憎悪の連鎖から生まれる“集団狂気”を描いたサスペンス・スリラー。「誰かに狙われている?」転売で稼ぐ吉井の仕事が軌道に乗り出した矢先、周囲で不審な出来事が重なり、これまでの「日常」が壊されていく。「ラーテル」というハンドルネームを使い、転売で稼ぐ主人公、吉井良介を菅田将暉、吉井の謎多き恋人、秋子役を古川琴音、吉井に雇われたバイト青年、佐野役を奥平大兼、ネットカフェで生活する男、三宅役を岡山天音、吉井が働く工場の社長、滝本役を荒川良々、そして吉井を転売業に誘う先輩、村岡役を窪田正孝が演じている。

“転売ヤー”として真面目に働く吉井。彼が知らず知らずのうちにバラまいた憎悪の粒はネット社会の闇を吸って成長し、どす黒い“集団狂気”へとエスカレート。誹謗中傷やフェイクニュースといった悪意のスパイラルによってネット社会に拡がった憎悪は、実体をもった不特定多数の集団へと姿を変え、暴走をはじめる。やがて彼らがはじめた“狩りゲーム”の標的となった吉井の「日常」は、急速に破壊されていく。

このたび[Alexandros]が書き下ろした楽曲を使用し、菅田将暉がかつてないほど追い込まれ、緊迫感に満ちあふれる予告映像が解禁。年間約200本もの映画を鑑賞するほど映画好きで有名な川上は、かねてより黒沢清監督の大ファン。インスパイアソングのオファーを受けて今回のコラボレーションの依頼を即決。不気味なギターリフと焦燥感を煽るような重低音で構成された楽曲「Boy Fearless」を作り上げた。

楽曲を聞いた監督の黒沢は「 [Alexandros]の曲を聞き、凄いスピードで物事が次々と進行する快感と不安とを同時に感じました。もっと先が知りたい、でも知るのが恐い… それはまさに私がこの映画で観客に味わって欲しかった感情そのものです。見事という他ありません。映像だけではどうしても曖昧になってしまう表現を、音楽は時に驚くほど正確に伝えることができるのでしょう」と称賛。また「Boy Fearless」が、9月18日にリリースされる[Alexandros]の最新シングル「SINGLE 2」に収録されることも決定した。

映像は、転売ヤーとしての日常を送る吉井の日常を活写するシーンからスタート。「どこかがおかしくないですか」「馬鹿にしやがって」と、ただ自分の利益を求め、手段を選ばない吉井が無自覚にばら撒いた“憎悪”に対する言葉たちがネット社会の闇へ吸収され、気がつけば「こいつ殺す」と、ネット社会で憎悪の標的になっていた。「どんどん、沸き上がってる。同じような人間が。空の雲みたいに」と、映画のタイトルを連想させるような意味深なセリフが差し込まれると舞台は一変。“見えない悪意”が暴走し、実体化した匿名の“狩りゲーム”へ。標的となった吉井に次々と危険が降りかかる。鋭い眼光を向ける窪田、古川、奥平、岡山、荒川らの不穏な表情も見られるなか、ラストには決死の形相で銃を構える菅田の姿が映し出され、手に汗握るスリリングな映像となっている。


菅田将暉×黒沢清×[Alexandros]のコラボレーションが織りなす本作のダークな世界観を切り取った予告編をぜひチェックしてほしい!

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