テレビ番組の生放送中に起きた怪異を“ファウンド・フッテージ”スタイルで描く『悪魔と夜ふかし』(公開中)。このたび、悪魔憑きの少女リリーを生みだしたカルト教団の実態と“悪魔との対話“音声を記録した本編映像が解禁された。
映画の舞台は、1977年ハロウィンの深夜のテレビ番組「ナイト・オウルズ」。MCのジャック・デルロイ(デヴィッド・ダストマルチャン)は生放送でのオカルト・ライブショーで人気低迷を挽回すべく、様々な仕掛けを用意していた。新進気鋭の霊能力者、元奇術師で、IFSIP(超常現象科学的調査国際連盟)に所属する超常現象懐疑論者に続き、ベストセラー「悪魔との対話」の著者である超心理学者のジューン・ロスミッチェル博士(ローラ・ゴードン)と本のモデルとなった悪魔が憑いているという13歳の少女リリー(イングリッド・トレリ)が登場。この夜一番の目玉で、史上最恐の放送事故として全米を震撼させる“悪魔の生出演“が始まろうとしていた。
今回解禁されたのは、ジューン博士とリリーの登場と、その前に流れた二人の紹介映像。神妙な表情を浮かべるMCのジャックが「これから流れる映像は大変不快で衝撃的です」と注意を促して始まる映像は、ジューン博士が制作した、悪魔崇拝者ディアボが率いるカルト教団「アブラクサス第一教会」の記録。記録は、ごく普通の街に建つ普通の一軒家にある教団本部で、「この世には善も悪も贖罪もない」、「犠牲が要求されるのは当然」と語るディアボのインタビューから始まり、この教団が誘拐や銃犯罪、殺人、子どもたちを生贄として捧げる儀式など数々のおぞましい活動を行っていた、という説明がされる。
悪名高い教団はやがてFBIにマークされ、ついに銃撃戦の末、家や体にガソリンをかけてディアボと信者たちが集団自決するという悲劇が起こるが、その焼け跡から奇跡的に10歳の少女が救出される。この少女こそ、番組のメインゲストであるリリーだった。FBIの依頼で、ジューン博士は彼女のカウンセリングを行うようになり交流を深めていく。紹介映像のラストには、そのカウンセリングの記録音声が流れる。その内容は、断末魔のような呻き声、なにかが暴れてガラスが割れる音、そして「誰か助けて!」という叫び声が収められた、“悪魔と対話”したとしか思えない様子の恐ろしいものだった。この衝撃的な映像の後に、ジャックの呼び込みで、ジューン博士とリリーがスタジオに登場。リリーの挙動は、13歳の少女らしい無邪気さもありながら、カメラを射抜くように見つめる視線にはなにかが取り憑いているような不穏さも感じさせる。
はたしてハロウィンの夜に起こる、史上最恐の放送事故に内容とは?そして少女リリーの正体とは?ぜひ劇場で目撃してほしい!
文/サンクレイオ翼