劇場版28作目となるシリーズ最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』(2025年4月18日公開)から、あらすじと特報映像、ビジュアルが到着した。
青山剛昌による原作コミックスが106巻を超え、全世界で累計発行部数2.7億部を突破。テレビアニメシリーズも放送1100回を超える「名探偵コナン」。原作30周年を迎えた今年公開された劇場版27作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(100まんドルのみちしるべ)』は興行収入157億円を突破し、シリーズ史上最高興収を更新。劇場版シリーズの累計観客動員数が1億人を記録した。
舞台は、長野県八ヶ岳連峰未宝岳。長野県警の大和敢助が雪山で“ある男”を追っていた時、不意に何者かの影が敢助の視界に入る。気をとられた瞬間、“ある男”が放ったライフル弾が敢助の左眼をかすめ、大きな地響きとともに雪崩が発生。そのまま敢助を飲み込んでしまう。10か月後、国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われたという通報を受け、雪崩から奇跡的に生還した敢助と上原由衣が現場へ駆けつけた。事情聴取のさなか天文台の巨大パラボラアンテナが動きだすと、負傷し隻眼となった敢助の左眼がなぜか突如激しく疼きだす。
その夜、毛利探偵事務所に、小五郎の警視庁時代に仲の良い同僚だった“ワニ”と呼ばれる刑事から電話が入る。未宝岳で敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査しており、事件ファイルに小五郎の名前があったという。後日会う約束を交わした小五郎にコナンもついて行くが、待ち合わせ場所に向かっていた途中、突然響き渡った銃声。はたせなかった約束と、隻眼に宿った残像。氷雪吹き荒れる山岳で、白き闇の因縁の幕が切って落とされる。
長野県の雪山で巻き起こる過去と現在の事件を描いた本作。今回解禁となった特報は「あの事故の日…」とつぶやくコナンの一言をきっかけに大和敢助の見えなくなった左眼がうずきだすところから始まる。雪山で血だらけの左眼を押さえる姿や雪崩のシーンが映しだされるなか、「あの日、俺はなにを見たんだ…」という意味深なセリフも収められている。
その後続々と登場する長野県警の同僚で敢助の幼馴染みでもある諸伏高明や上原由衣、黒田管理官、目暮警部、刑事の佐藤、高木といった警視庁捜査一課の面々、私立探偵の安室透や、潜入捜査をしている黒ずくめの組織(バーボン)としての顔も持ち、トリプルフェイスを使いこなす公安警察の降谷零、その部下の風見の登場は、東京と長野の警察組織を取り巻く大きな事件を予感させる。
また警視庁時代仲の良かった同僚のあだ名を叫び、顔を覆って涙を流す小五郎の姿からは、いつものお調子者の様子はなく、状況の深刻さが伝わってくる。「ついてくるな、遊びじゃねえんだ」と真剣な声で告げる小五郎の言葉から、警察組織を取り巻くミステリーの重厚さが伝わってくる。
さらに中央で不敵に笑うコナンと、左右から鋭い視線を向ける小五郎と敢助の“片目”がのぞく姿が印象的な「DETECTビジュアル」も解禁。「DETECT」の文字には銃弾で打ち抜かれたような跡も見られ、30秒の特報映像と合わせて、緊迫したシチュエーションと激しいアクションを予感させるビジュアルとなっている。
雪山で起こった過去と現在をつなぐ事件を描く本作。事件の全貌はスクリーンで確認してほしい!
文/スズキヒロシ