大泉洋、『室町無頼』長尾謙杜のアクションに「びっくりした」と大絶賛!諦めず食らいつく勇姿に堤真一&入江悠監督も惚れ惚れ
垣根涼介の同名小説を大泉洋主演で実写映画化した『室町無頼』(2025年1月17日公開)のジャパンプレミアが12月18日に有楽町朝日スクエア&ホールで行われ、大泉をはじめ、長尾謙杜、松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一、入江悠監督が和服に身を包んで登場した。
大飢饉と疫病の連鎖となった混沌の室町、“応仁の乱”前夜の京を舞台に、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こした蓮田兵衛(大泉)と、彼の元に結集した“アウトロー=無頼”たちの知られざる闘いをドラマチックに描く本作。
己の腕と才覚だけで混沌の世を泳ぎ、密かに倒幕と世直しの野望を抱く無頼漢で剣の達人である主人公、蓮田兵衛として、“大泉洋史上最高にカッコいい”とも言われている男の生き様を体現した大泉。映画で本格的な殺陣に初挑戦したことも話題となっているが、この日は一太刀を浴びせてステージに登場。まさに“カッコいい”姿に会場から大きな歓声が上がった。イベントは1万件を超える応募があり、大泉は「存分に楽しんでください!」とラッキーな観客に呼びかけて拍手を浴びていた。IMAXでの先行上映も決定した本作だが、入江監督は「僕の映画としても初めて。東映制作としても初めて」と快挙を喜んでいた。
乱世を舞台に無頼たちが暴れまくる戦いとして、本格的かつダイナミックなアクションを楽しめる本作。大泉は「私ももちろん頑張りましたが、長尾くんはとんでもなくて」と長尾のアクションに驚愕しきり。
長尾が演じたのは、兵衛に拾われ、身も心も成長していく才蔵役。長尾は猛特訓して、棒術という珍しいアクションに臨んだ。大泉が「脚本を読んだ時から、何ページも長尾くんの立ち回りのト書きが続いていた。最後に『以下、ここまでを一連で』と書いてある。バカじゃないかと思いました(笑)!でもあれ、一連でいったよね。びっくりした。大変だったでしょう」と激しいアクションをワンカットで演じ切ったことを絶賛すると、長尾は「大変でした。でも完成作を観てみると、我ながらカッコいいなと思いました。自分で言うのもあれですけれど」と照れ笑い。
兵衛とは志を同じくする悪友ながら、道を違えた間柄である道賢役を演じた堤も「カッコよかった」と続き、「現場を見ていましたが、もうやめておこう、もう無理やって(と思った)!」と諦めずに何度もアクションにトライする長尾の勇姿を紹介し、入江監督も「僕が『OK』と言っても、長尾くんは『悔しいからもう一回やりたい。納得いかないです』と言ってくれた」と役者魂に惚れ惚れとしていた。さらに才蔵を鍛え上げる師匠を演じた柄本も、「長尾くんがとにかく一生懸命だった」と証言。長尾は「柄本さんが本気でぶつかって来いと言ってくださった。貴重な経験をさせていただいた」としみじみと話していた。
またこの日は、兵衛ら一揆勢が金貸しの帳簿を燃やして借金を“帳消し”にしようとするという本作の展開にちなみ、それぞれが「今年、“帳消し”にしたいこと」を明かすひと幕もあった。長尾は「今年、ナポリタンを食べ過ぎてしまった。少しいま太っているので。年末までに痩せて、帳消しにしようと思います。最近、ナポリタンにハマっている」と打ち明けた。大泉は「この映画で怪我をしまして。立ち回りで膝を7針…。実は昨年の紅白は膝が痛かった」と膝を7針も縫う怪我をしたと告白。「監督が『迫力のある、すごいシーンが撮れたのでありがとうございます』と。『いやあ、それが撮れたならいいです』と言っていたら、初号を観たらまさかのそこがカットになっていましたよ!使ってないじゃないか!」とぼやきつつ、「(病院では)破傷風になっちゃいけないと、消毒液をダバダバ!とかけられて。うわー!と(声が出た)。すごい叫び声だった」と絶叫したと振り返り、会場を驚かせていた。
取材・文/成田おり枝