『プリティ・ウーマン』の監督、“プリティ”シリーズの呪縛から開放!?

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『プリティ・ウーマン』の監督、“プリティ”シリーズの呪縛から開放!?

ジュリア・ロバーツをスターダムに押し上げた『プリティ・ウーマン』(90)の監督といえばゲイリー・マーシャル監督。映画の大ヒットにあやかり、本作以降、彼の監督作の邦題には『プリティ・ブライド』(99)、『プリティ・プリンセス』(01)など、必ず“プリティ”がつけられてきた。でも、監督最新作『バレンタインデー』(2月12日公開)で、ようやくその呪縛(!?)が解かれたようだ。

もちろん『プリティ・ウーマン』は、映画史に名を残すラブストーリーの名作だから、その人気に便乗したいという日本の宣伝側の意図は十分理解できる。結果、日本公開時には『プリティ・ブライド』(原題:Runaway Bride) 、『プリティ・プリンセス』(原題:The Princess Diaries)のシリーズ2本、『プリティ・ヘレン』(Raising Helen)(04)と、あたかもシリーズのように“プリティ”が冠につけられてきたが、日本国内においては『プリティ・ウーマン』ほどの爆発的ヒット作にはなっていない。

それで、ようやく今回の最新作は、原題そのままに『バレンタインデー』(原題:Valentine's Day)となった。これは、ちょうど公開が2月12日(金)ってことで、ストレートにタイムリー感を打ち出すというゆえんだろうか。とはいえ、本作に出演しているジュリア・ロバーツに、いかにも『プリティ・ウーマン』を意識した台詞を言わせてみたり、同作の有名なロケ地で再度撮影をしたりと、マーシャル監督が自らオマージュを捧げている点も興味深いところだ。

いずれにしても、オールスターキャスト競演による贅沢なラブストーリー『バレンタインデー』は、男女15人のラブストーリーを見事にさばいた極上のアンサンブルドラマに仕上がった。ようやく、ラブコメディーの名手とされるマーシャル監督の面目躍如となる秀作となったので、ぜひご覧あれ。【Movie Walker/山崎伸子】

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