綾瀬はるか「日本版が一番泣きました!」映画『野生の島のロズ』来日したクリス・サンダース監督からのプレゼントに笑顔

綾瀬はるか「日本版が一番泣きました!」映画『野生の島のロズ』来日したクリス・サンダース監督からのプレゼントに笑顔

ドリームワークス・アニメーション最新作『野生の島のロズ』(2月7日公開)の日本語吹替版完成披露試写会が1月20日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催され、クリス・サンダース監督が来日。日本語吹替版キャストの綾瀬はるか、柄本佑、鈴木福、いとうまい子と共にイベントに登壇した。

【写真を見る】クリス・サンダース監督からのイラストのプレゼントにキャスト陣は「額に入れて飾ります!」大興奮
【写真を見る】クリス・サンダース監督からのイラストのプレゼントにキャスト陣は「額に入れて飾ります!」大興奮

原作はアメリカの作家ピーター・ブラウンの「野生のロボット」シリーズで、映画では最新型アシスト・ロボットのロズが、大自然で出会った野生動物たちと共に生き、島の危機を乗り越えていく姿を描いている。日本語吹替版では、徐々に心が芽生えていく最新型アシスト・ロボットのロズ役を綾瀬が、ロズの相談相手として友情を育んでいくキツネのチャッカリ役を柄本が、ロズに育てられ立派に成長していく雁(ガン)のキラリ役を鈴木が、ロズをサポートするオポッサムの母親、ピンクシッポ役をいとうが担当している。

来日したクリス・サンダース監督
来日したクリス・サンダース監督

サンダース監督は「ドリームワークスのスタッフと共に精魂込めて作った作品です」と胸を張り、日本語吹替版については役者それぞれのスタイルがキャラクターに吹き込まれているとし、「みなさんの芸術と時間をこの作品に貸してくださってありがとうございます!」とキャスト陣に感謝の言葉を伝えた。

「日本語だとより集中して映像が観ることができて、英語版で観た時には気づかなかったチャッカリの小さな手の動きや尻尾の動き、表情にも泣きました」と話した綾瀬は「日本版が一番泣きました」とニッコリ。同じく収録前に英語版で本編を観た柄本も「毛の質感など監督の細かいこだわりに触れられるから、本当に劇場で観るべき映画だと実感しました。勢いもものすごいので楽しみにしていてください!」と鑑賞前の観客に作品の見どころを伝えた。「英語で観た時も、とてもいい作品で感動して大好きになりました」と笑顔の鈴木は「吹替版は自分にさらに深く入ってくる。愛しさが増して世界観が広がる感じがしました」とすっかり魅了された様子。「日本語で観た時はより感動した」と話したいとうも「細かく観て欲しいです!」と観客に呼びかけていた。

最新型アシスト・ロボットのロズの声を担当した綾瀬はるか
最新型アシスト・ロボットのロズの声を担当した綾瀬はるか

役を演じる上で意識していたことは「ロズはロボットなので感情がない。プログラミングされたことしかしゃべらないのですが、キラリと出会って愛が芽生えて感情が出てきます。徐々にプログラミングされたことを超えた気持ちになっていきます。その進化していく姿をどのように演じるのかが難しい点でもあり、いろいろと気をつけてやっていきました」と答えた綾瀬。

柄本は「チャッカリは名前の通りちょっとちゃっかりしている。飄々としてシニカルな目線もありながら、ちょっと愛を欲しているところもあります」と解説。一番大変なのは口の動きを合わせることだったと話し、「悩むこともあったけれど、チャッカリはその場を楽しむようなところがあるので、(次第に)口の動きが合わないとかは気にしないでやるようになっていきました」とアフレコ時の変化にも触れていた。

ロズの相談相手のキツネ、チャッカリ役の柄本佑
ロズの相談相手のキツネ、チャッカリ役の柄本佑

舞台挨拶前に好きな日本のアニメーションについてサンダース監督と話をしたという柄本。舞台挨拶では「影響を受けた日本の作品を教えてほしい!」とリクエスト。サンダース監督は「共に仕事をする仲間もみんなが同じ答えだと思います」と前置きし、「宮崎駿監督の作品、なかでも『となりのトトロ』が大好きです」と笑みを浮かべ、「本作には森が出てきます。宮崎監督の森はすごく信憑性があって没入感があって、奥行きがあります。そこにインスピレーションを受けました。手書き感を感じていただける作品に仕上がっています!」と回答。さらに「12年前に『ヒックとドラゴン』のディーン・デュボアと来日した際に、宮崎監督のアトリエで一緒に午後を過ごすというすばらしい経験をしています。これは忘れられません」と貴重なエピソードも披露し、会場を沸かせた。

綾瀬に続き「日本版が一番感動しました!」とあいさつした鈴木福にサンダーズ監督も頷きながらニッコリ
綾瀬に続き「日本版が一番感動しました!」とあいさつした鈴木福にサンダーズ監督も頷きながらニッコリ

イベントではサンダース監督からキャストへのサプライズプレゼントも。それぞれが演じたキャラクターのイラストを贈られると綾瀬は「ビューティフォー!」とよろこびを表現し、「いま、手汗がすごいので…」と告白した柄本が「汗が染み込まないように」とイラストが描かれた紙の端のほうを持ち、慎重に扱う姿にクスッとしたサンダース監督は「オークションサイトで売れば500円の値がつく程度です」とジョークを飛ばし、笑わせる場面もあった。

フォトセッションの様子
フォトセッションの様子

また、作品のテーマにちなみ「人生を変えた出会い」を明かすコーナーも。「人ですね」と答えた綾瀬が「お仕事でもお友だちでも、誰かと出会うと、自分が好きなものを確認できるので」と理由を述べると、「将来は映画監督になりたい夢がある」という柄本は「小学3年生の時に出会った『座頭市』がきっかけ」と話していた。


取材・文/タナカシノブ

※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記

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