3つの異なる時代を驚くべき手腕で映像化!レア・セドゥ主演『けものがいる』日本公開決定
第80回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門で話題となった『けものがいる』が4月25日(金)より公開されることが決定。ポスタービジュアル、予告編、場面写真が解禁となった。
『メゾン ある娼館の記憶』(11)、『サンローラン』(14)などがカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された実績を持ち、現代のフランス映画界で最も独創性豊かなフィルムメーカーの一人である鬼才ベルトラン・ボネロ監督が、イギリスの文豪ヘンリー・ジェームズの傑作中編小説「密林の獣」を自由かつ大胆に翻案した本作。近未来をクールに映像化した2044年、35ミリフィルムで撮影された1910年、実際の事件にインスパイアされた2014年と、3つのコンセプトの世界観を驚くべき手腕で緻密に構築した。
2044年、AI中心の社会で人間の感情は不必要とされ、有意義な仕事を得るには“感情の消去”をしなければならない。孤独な女性ガブリエルは感情の消去に疑問を抱きながらも、仕事に就くために浄化を決意する。そして、トラウマとなった前世、1910年、2014年へ遡り、それぞれの時代で青年ルイと出会い惹かれていくが、「なにかが起きる」という強い恐れに苛まれることに。
主人公ガブリエルを演じたのは「007」シリーズや『デューン 砂の惑星PART2』(24)などで知られる国際的スターのレア・セドゥ。また、相手役には当初ギャスパー・ウリエルが決定していたが、2022年1月に不慮の事故で急逝したことで、『1917 命をかけた伝令』(19)のジョージ・マッケイにルイ役が託された。ボネロ監督は時代ごとにまったく異なるルイを見事に演じ分けたマッケイを「天才」と絶賛し、本作をウリエルに捧げている。共同プロデューサーには『マティアス&マキシム』(19)など監督や俳優としても活躍するグザヴィエ・ドランが名を連ね、声の出演も果たしている。
そしてこのたび、魅惑的な美しさと繊細な感情表現でガブリエルを体現したセドゥの強い眼差しが印象的なスタイリッシュなポスタービジュアルと、美しいシーンの数々が切り取られた場面写真10点が解禁に。あわせて、AIに管理された2044年のディストピア、華麗でシックな1910年のコスチューム・プレイ、ガラス張りの豪邸で繰り広げられる2014年のスリラー劇、100年以上の時を超えて転生を繰り返す男女の数奇な運命を、スリルとロマンで魅せる予告編も公開されている。
3つの異なる世界でどのような物語が展開されるのか?魅惑的な映像にも注目してほしい。
文/平尾嘉浩