『野生の島のロズ』は脇を固める声優陣も豪華!千葉繁、種崎敦美らが魅力たっぷり演じる本編映像
公開中のドリームワークス・アニメーション『野生の島のロズ』。本作の日本語吹替版キャストには、最新型アシスト・ロボットのロズ役に綾瀬はるか、ひねくれ者だがロズのよき相談相手として友情を育んでいくキツネのチャッカリ役に柄本佑、ロズに育てられ、頑張り屋で勇敢な雁のキラリ役に鈴木福、子だくさんママで、ロズを優しくサポートするオポッサムのピンクシッポ役をいとうまい子が務めている。錚々たるキャスト陣が話題を呼んでいる本作だが、さらに脇役を演じる実力派声優キャストも見逃せない。今回は、彼らが演じる注目キャラクターたちの登場シーンと共に、その魅力を紹介する。
本作は、野生の島で起動した最新型アシスト・ロボットの「ロズ」に、ひょんなことから愛情が生まれ、動物たちと共に生き、島の危機を乗り越えていく感動の物語。原作は、アメリカの作家ピーター・ブラウンによる童話「野生のロボット」シリーズで、2016年に出版された「野生のロボット」はニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで1位を獲得し、一大現象となったほか、チルドレンズ・チョイス・アワードの年間最優秀イラストレーター賞や、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞等を含む数多くの文学賞を受賞した。監督、脚本は、ディズニーで経験を積み『リロ&スティッチ』(02)の監督を務め、ドリームワークスで『ヒックとドラゴン』(10)などを手掛けてきたクリス・サンダース。製作は、ドリームワークスの『ボス・ベイビー:ファミリー・ミッション』(21)や「カンフー・パンダ」シリーズのジェフ・ハーマンが務める。
そんな本作から千葉繁、種崎敦美、山本高広、濱崎司ら実力派声優たちが、個性派キャラクターを魅力たっぷりに演じた本編映像が到着。
まずは、島の長老であり、渡り鳥のリーダーであるクビナガとロズが初めて対面するシーン。ロズとキラリの様子を見ていたというクビナガは、「君は称えられるべきだ」と温かい言葉をかける。ロズが「あなただけです。私たちを変わり者扱いしない雁は」と返すと、クビナガは雁の特徴を冗談交じりに語りながら、「きっとキラリが一番おもしろい子だろう。誰も認めんだろうが」と、落ち着いた口調でキラリを褒めるのだった。クビナガ役を演じているのは、アニメ「ONE PIECE」のバギー役で知られ、50年以上のキャリアを誇るベテラン声優、千葉繁だ。知恵に満ち、雁の仲間や島の動物たちを導く重要な役どころを、千葉が長年の経験を活かして、心に響く演技で表現している。
次に登場するのは、ユニバーサル・ダイナミクス社のロボット、ヴォントラとロズの対面シーン。ロズを回収するためにやってきたヴォントラは、「あなたはロッザム7134、そうよね?」と高らかな声で話しかける。ロズは彼女の楽しそうな様子に戸惑うが、ヴォントラは「例え陽気に見えても、私に感情はないし、融通もきかない。道徳的にも中立よ!」と冷静に説明する。ヴォントラは標的を落ち着かせて効率よく回収するようプログラムされたロボットで、任務を遂行するためには手段を選ばない冷徹な性格だ。ヴォントラ役を演じるのは、アニメ「SPY×FAMILY」のアーニャ・フォージャー役で注目を集めた種崎敦美。本作では、愛らしいアーニャとは対照的に、冷静で感情のないロボットの特性を見事に表現し、その演技力を存分に発揮している。
続いては、不機嫌で引っ込み思案なビーバーのパドラーが登場するシーン。泳ぎを特訓中のキラリと遭遇したパドラーは、彼の下手くそな泳ぎを見て、「溺れてるのか?みんなのために下流で息絶えろよ」と辛辣な言葉を投げかける。キラリは「大丈夫!」と言って泳ぎ続けるが、その様子を見守るため、ロズが片手で追いかけてきた。パドラーはロズに行き先を教えて見送るが、その後に「変人野郎がうじゃうじゃ居やがる…引っ越すか」と皮肉をつぶやくのだった。そんなパドラー役を演じたのは、近年声優としても活躍し、多くの海外映画や海外ドラマの吹き替えを担当している山本高広だ。パドラーの皮肉屋でありながら愛すべきキャラクターを、山本のコミカルな演技で見事に表現し、物語にユーモアを加えている。
最後に登場するのは、可愛すぎる"赤ちゃんキラリ"のシーン。みんなで住む家を建てるため、大きな木を運んでいるロズ。その様子を見て、キラリも小さな枝を一生懸命集めている。キラリがうまく「ロッザム7134」と言えないと、ロズは優しく「あなたはこう呼んでください。ロズ!」と伝え、キラリは嬉しそうに「ロズ、ロズ!ロズ、ロズ!」と繰り返し、可愛らしくはしゃぎ始める。なんでも真似する無邪気な様子のキラリが描かれている。この愛らしい赤ちゃんキラリ役を演じたのは、子役として活躍し、声優に初挑戦した濱崎司。まだ生まれたばかりで幼いキラリを、愛嬌たっぷりに演じている。
このように実力派揃いの声優陣によって、愉快なキャラクターたちの魅力が存分に引き出された本作。ぜひ劇場の大スクリーンで、声優陣の圧巻の演技を堪能してほしい。
文/山崎伸子
※種崎敦美、濱崎司の「崎」は正式には「たつさき」