目黒蓮、劇場版『トリリオンゲーム』初日舞台挨拶で佐野勇斗の手紙に感激!佐野は「死ぬまで目黒くんの味方。ずっとずっと友だちでいようね」と号泣
2023年に放送された連続ドラマの劇場版『トリリオンゲーム』の初日舞台挨拶が2月14日にTOHOシネマズ日比谷で行われ、目黒蓮(Snow Man)、佐野勇斗(M!LK)、今田美桜、福本莉子、原嘉孝、村尾嘉昭監督が出席した。公開2日後の2月16日に28歳の誕生日を迎える主演の目黒に向けて、佐野がサプライズで感謝の手紙を披露。「気持ちがあふれた」という佐野がしたためてきたのは、なんと7枚にも及ぶ手紙。佐野は、目黒への尊敬の念と愛情をたっぷりと込めた手紙を読みながら号泣した。
原作は、累計発行部数220万部を突破する「ビッグコミックスペリオール」で連載中の人気漫画。天性の人たらしで信念のためにワガママを突き通す“世界を覆すハッタリ男”のハル(目黒)と、気弱で心優しい“凄腕エンジニア”のガク(佐野)という正反対の2人がタッグを組んでゼロから起業し、予測不能な作戦で成り上がる姿を描く。劇場版では、原作の稲垣理一郎監修のもと完全オリジナルストーリーが展開。魅惑のカジノリゾートを舞台に、ハルとガクがこれまで以上の難敵に立ち向かう。
ハルとして主演を務める目黒は「すっごくうれしいです。緊張もしています」と上映後の会場を見渡して感無量の面持ち。「どういうふうに皆さんが受け取ってくれているのかなという緊張もあると思うんですが、ちょうど1年前のいまの時期に撮影をしていて、その時期は公開する今日のことをずっと考えて撮影をしていました。今日を迎えられて本当にうれしいです」と喜びをにじませた。
ハルの永遠のライバルにして才色兼備の令嬢、キリカ役の今田は「キリカみたいな役はなかなかたくさんできることではないので。ドラマの時からそうでしたが、思う存分、社長令嬢のキリカをやりたいなと楽しく撮影をしました」と充実感もたっぷり。
ハル&ガクを支える超真面目な心強いサポーター、凛々役の福本は、ドラマの最終話が印象に残っていると吐露。「凛々が社長を辞めざるを得ない状況になって、それをハルさんとガクさんに伝えるシーンで、台本に『涙をこらえながら』とト書きがあって。すごく緊張して、家でもドラマを全話見返して、その日の撮影を迎えて。そのシーンの本番で、パッと目黒さんの方を見たらうなずかれたんです。それでグッと来て、自然と涙が出てきた。目黒さん、すごいなと思った」と語る。すると佐野も「劇場版で、ハルくんが危なくなるシーン。そこで目黒くんがうなずいてくれた」と続き、福本が「あのうなずき、ヤバいですよね」と、目黒のうなずきには特別な力があると声をそろえていた。
「トリリオンゲーム社」のゲームクリエイター、桜心護役の原は、自身が登場していないシーンを完成作で初めて観て驚いたという。「カジノのシーンなんてびっくりしましたもんね」とセットや美術の作り込みにも舌を巻き、「目黒のアクションシーン、見ました?」と問いかけ。「あんなにカッコいいなんて聞いていないですよね!マジで俺、嫉妬するくらい。お前のこの手脚の長さ、ふんだんに使っていたな!ムチみたいに」と熱弁しながら、目黒の顔をチラリ。目尻下げた目黒は「その確認の目、やめて。いまのどうだった?みたいに確認している」と楽しそうに笑いつつ、「みんな知らない場所でそれぞれのシーンを全力で積み重ねていって、ようやく1本の映画ができている」とものづくりの醍醐味を噛み締めていた。
またイベントの終盤に佐野は突然、一時降壇。壇上のメンバーが戸惑うなか、大きなバルーン花束を持った佐野が客席中央の扉から姿を現し、「ハッピーバースデーの歌」を歌いながら再びステージに上がった。花束を受け取った目黒が「ありがとうございます。佐野くんのステキな歌も聞けた」とお礼を述べると、佐野は「お恥ずかしながら、もう一つ、僕から。目黒くんにお手紙を書いてきました!」と発表。これには目黒も「マジか!」と目を丸くし、佐野は「昨日の夜に書いたんですど、気持ちがあふれちゃって。7枚書いちゃったんだよね。どうしよう!みんな大丈夫!? 本当にごめん!止まらなくなっちゃって!」と観客の時間を気遣うなど、人柄の伝わる振る舞いに観客も大笑い。目黒が「俺は7枚、全部聞くよ」と真摯な眼差しを向けるなか、佐野が手紙を朗読した。
「『トリリオンゲーム』の撮影が終わってしばらく経ちますが、最近、当時書いていた日記を読み返してみました」「目黒くんと一緒に過ごした日々が、どれだけ貴重だったかを改めて実感しています」という入り出しから早くも涙声となり、佐野は「俺、泣いちゃうかも!無理かもしれない!どうしよう!早い!まだあとこれが7ページある!」と慌てて、再び会場は爆笑。「頑張れ!大丈夫、大丈夫!」と目黒の励ましに背中を押され、佐野は「仲よくなれるとすぐにわかった」という出会いから、目黒との思い出をしたためた手紙を読み上げた。そのなかでは自身の日記を引用する場面もあり、日記には、撮影の合間にもセリフをずっと練習していたり、眠れていないけれどそんなそぶりを見せない目黒への「こんな人と共演できてうれしい」「うれしさ、感謝、尊敬の念が止まらん。めめ、ラブ」という想いを書いていた佐野。
さらに手紙は、こう続いた。「目黒くんは決して器用なタイプではないのかもしれません。でも人一倍努力をして、どんなに疲れていても自分を鼓舞しながら全力でぶつかっていきますよね。そんな目黒くんに僕は、何度も助けられました。SNSやバラエティとか、僕がどれだけおもしろくないことを言っても、いつも笑ってくれるんです。でもただ笑ってくれるだけじゃなくて、本当に大事な場面で僕のことをちゃんと見て、支えてくれますよね。昨年の冬、僕が身も心もやられていた時に…」と読み上げると、こらえられずに涙を流した佐野は、「目黒くんがこんなことを言っていました。『毎日、深夜まで働いて1時間半後とかには集合で、それでも日々をなんとなく流したくなくて、心が壊れてしまったことがある。それでも、俺が逃げたら終わりなんだよね。壊れないかもしれない壁に何度も、何度も、真正面からぶち当たっていくしかないんだよね』と言っていました。未来が不安で孤独で、どうしようもなくなっていた僕に、同じ境遇で戦っている人がいるんだ、1人じゃないんだと気づかせてくれました。それがどれだけ、僕の救いになったことか。家に帰ってから涙が止まりませんでした。目黒くんがこれまでもどれだけ多くのものを背負って、それでも前に進んでいまを生き抜いているのかを考えたら、俺ももっと頑張ろうと思いました。そして『佐野くんはそのままでいいよ、佐野くんを正解にしよう』と言ってくれました。この言葉がどれだけいまの僕を支えてくれているか、言葉では言い表せられません」と感謝が止まらない。
そして佐野は「こんなに僕にたくさんのものをくれた目黒くんに、恩返しがしたいです。僕にできることは少ないかもしれませんが、これだけは言わせてください」と目黒の顔を見つめ、「なにがあっても、僕は死ぬまで、目黒くんの味方です。辛い時、たまには僕のことも頼ってください。なにがあっても全力で助けます。ずっとずっと、友だちでいようね」と愛情たっぷりに呼びかけ。涙の止まらない佐野に、目黒は「泣くなよー」と声をかけつつ、大きな花束を持っていたためにハンカチを渡せずに、自身の肘で佐野の涙を拭うひと幕も。
佐野が「2人で約束した夢、叶えられるように頑張ります。出会ってくれて本当にありがとう。P.S、そろそろ家に行かせろ」という言葉で手紙を締めくくると、目黒は「ありがとうございます。いやあ、想いの詰まった手紙で。びっくりした」と感激しきり。「佐野くんといろいろと話をして乗り越えてきた日々を、いまの手紙で思い出しました。佐野くんがガクという役をやってくれて、本当によかった」としみじみとしながら、「僕も佐野くんにたくさん助けられている。これからもよろしくお願いします」と友情で結ばれた最強タッグはこれからも続いていく様子。「俺じゃなくて、そっちが泣くのやめれる?」(目黒)、「そこなのよね!無理なんだよ!」(佐野)とサプライズする側が泣いてしまったと笑い合う2人に、会場から大きな拍手が送られていた。
取材・文/成田おり枝