レイフ・ファインズがイタリア語、ラテン語での演技に挑む『教皇選挙』"コンクラーベ"投票シーンをチラ見せ
第97回アカデミー賞において作品賞ほか8部門にノミネートされた『教皇選挙』(3月20日公開)。このたび、本作の教皇選挙”コンクラーベ"投票シーンを捉えた本編映像が解禁された。
カトリックの総本山バチカンで、トップに君臨するローマ教皇を決める教皇選挙の内幕を描くミステリーとなる本作。ジャーナリスト兼作家のロバート・ハリスの原作を、『裏切りのサーカス』(11)のピーター・ストローハンが脚色し、Netflixオリジナル映画『西部戦線異状なし』(22)のエドワード・ベルガー監督が映画化。先日発表された第78回英国アカデミー賞では作品賞ほか最多タイとなる4部門を受賞した。
今回解禁されたのは、新ローマ教皇誕生のカギを握る、教皇選挙投票の瞬間を切り取った本編映像。ローマ教皇の死去後、もしくは辞任後に執り行われる新しいローマ教皇を選ぶ教皇選挙は、14億人以上のカトリック教徒のみならず、世界中が注目する一大イベントとなっている。しかし、その舞台裏は徹底した秘密のベールに包まれ、メディアの立ち入りも一切禁止。外部からの介入や圧力は完全に遮断され、ごく一部の関係者しか知ることはできない。そんな極秘の密室、教皇選挙の投票シーンが解禁。世界中の誰も見たことがない投票の過程を明かす本編映像となっている。
映像はシスティーナ礼拝堂の重い扉が閉じられる瞬間から始まる。絶対不可侵となった堂内を静寂が支配するなか、レイフ・ファインズ演じるローレンス枢機卿が前に出て「“私は教皇を選出する”の下の余白に、しっかり読める文字でお書きください」と告げると、全108人の枢機卿が一斉にペンを握り、次期教皇に相応しい枢機卿の名前を記していく。名前を書き終えたローレンスはミケランジェロの「最後の審判」を前に、「私の証人となる主キリストを呼びます。主は私の投票が選出されるべき方に与えられることを審判なさる」と誓い、静かに用紙を投票箱に入れる…。
新ローマ教皇誕生のカギを握るその神聖な瞬間と、緋色の法衣に身を包んだ100人を超える枢機卿たちの蠢きとのコントラストは圧巻。さらに細部の正確性を重視するファインズは、「舞台はイタリアなので、ローレンスがコンクラーベで発言するときはイタリア語を話すべきだと主張しました」と話すように監督と議論を重ね、イタリア語での演技を披露している。さらに本編ではラテン語で祈りをささげるシーンもあり、750年以上続く選挙のルールを厳密に守りながら、速やかに次期教皇を選ぶ責務を負い、そのプレッシャーと苦悩を表現した。
はたして新教皇を選ぶための教皇選挙の行方は?完全極秘の密室で起こるミステリーをぜひスクリーンで目撃してほしい。
文/サンクレイオ翼