中国で北海道観光ブーム!火付け役は中国映画史上最大のヒット作
アジアを席巻した超大作『レッドクリフ』(08)を抜いて、中国映画史上最高の興行成績を記録したスー・チー出演のラブストーリー『狙った恋の落とし方。』(2月20日北海道先行公開)。この映画のメガヒットを受け、今中国で北海道観光ブームが起きているという。実は、本作のロケ地が、網走、斜里、釧路、阿寒湖、屈斜路湖、美幌といった日本の北海道なのだ。
本作は、『女帝 エンペラー』(06)などのヒットメーカー、フォン・シャオガンが監督し、中国の演技派スターのグォ・ヨウと、台湾の人気女優スー・チーが共演した話題作。天才的な発明によって大金持ちになったグォ・ヨウ扮する中年男チン・フェンが、婚活中に出会ったスー・チー扮するシャオシャオと恋に落ち、ふたりで彼女の想い出の地・北海道へ旅に出るという設定だ。
スー・チーといえば、北海道の夕張でロケをした、ホウ・シャオシェン監督作『ミレニアム・マンボ』(01)も過去に公開されている。本作では物語の一部を撮影しただけだったが、ロードムービー仕立ての『狙った恋の落とし方。』は、風光明媚な道東の風景がより美しくフィーチャーされ、映画を観た人が訪れたくなるのも納得の仕上がりだ。
本作の配給元が、北海道を代表する家具・インテリアメーカー・ニトリの子会社ニトリパブリックという点も興味深い。同社が映画の配給を手掛けるのは初めてとなるが、映画のクオリティも認めた上で、地元に根ざした「北海道活性プロジェクト第一弾」として配給権を取得。本作へ懸ける意気込みは相当なものだ。
中国で日本への個人ツアーが解禁となって以来、中国人観光客は急増したが、『狙った恋の落とし方。』のメガヒットにより、北海道がよりホットなエリアとなったようだ。すでに北海道では、2月20日(土)より先行公開が決定したので、ますます熱く盛り上がっていきそう!【Movie Walker/山崎伸子】