山田孝之「脱がないと落ち着かない」声の芝居での習慣を明かす
印象派の巨匠ゴッホの死の謎に迫るアートサスペンス映画『ゴッホ〜最期の手紙〜』(公開中)のトークイベントが11月12日にTOHOシネマズ上野で開催され、吹き替えキャストの山田孝之が出席。山田が「脱がないと落ち着かない」と声の仕事における独特の“習慣”を明かした。
本作は、ゴッホの絵画をモチーフに俳優が演じた映像を油絵で描き、全編動く油絵で構成された長編アニメーション。山田はゴッホの死の真相を追う青年・アルマン役の日本語吹替え声優を務めた。この日は、山田がバットマンの声を務めた『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』のFROGMAN監督も出席した。
『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』でタッグを組み、山田の声の芝居についても熟知しているFROGMAN監督は「山田さんは役者として身体能力がバツグンの人」とその演技力を絶賛。「すごく優れたジャズプレイヤーって激しい曲やバラートなど、それに合わせてパッとテンションを変えて最高のパフォーマンスをする。山田さんも『ドナルド・トランプみたいな芝居』というと瞬時にドナルド・トランプになる。自分がイメージしたお芝居をすぐに肉体で表現できる」と信頼しきりだ。
『ゴッホ〜最期の手紙〜』でのアフレコは、「難しかった」という山田。声の仕事においては「裸足でやる」という習慣があるそうで、「ナレーションの仕事などでもとにかく、声を録る仕事は脱がないと落ち着かない。必ず脱いでやっています」と明かす。しかし『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』では「唯一、靴を脱いでいない」とも。なんでも1畳ほどの窮屈なスペースで収録が行われたため、あまりの暑さに靴ではなく上着を脱ぐことになったという。
また舞台挨拶の途中では、山田がFROGMAN監督から「舞台挨拶でいつもフラフラしている」と突っ込まれる一幕も。山田は「これだけの人に見られると落ち着かない」と舞台挨拶ではどうしてもソワソワしてしまうようだが、「無理すればできる」とビシッと背筋を伸ばした姿を披露。会場が笑いに包まれる中、「でも、そんなに嘘の姿を見せて好感度を上げることにも興味がない」と終始、嘘のないマイペースぶりを発揮していた。【取材・文/成田おり枝】