福山雅治、初の体当たりアクション&中国映画でさらなる進化!
ハードボイルド映画の傑作『男たちの挽歌』(86)やハリウッド大作『M:I-2』(00)、そして日本でも大ヒットを記録した「レッド・クリフ」シリーズなど、世界を股にかけるジョン・ウー監督が初のオール日本ロケに挑んだ最新作『マンハント』の日本版ポスターと特報映像が解禁された。
本作は1976年に高倉健主演で映画化され『君よ憤怒の河を渡れ』をリメイクしたアクション大作。同作は1979年に、文化大革命後の中国で初めて公開された外国映画として知られ、歴史的な大ヒットを記録した。この作品をきっかけに高倉健のファンになった巨匠チャン・イーモウが、彼を主演に迎えて『単騎、千里を走る。』(05)を撮ったというエピソードもある作品なのだ。
罠にはめられ、殺人事件の容疑者に仕立て上げられた国際弁護士のドゥ・チウ。そんな彼を独自の捜査で追う孤高の敏腕刑事・矢村。事件に違和感を覚えた矢村は、次第にドゥ・チウとの間に絆が芽生え始め、共に真実を追求することを決意するのである。
オリジナルでは高倉健と原田芳雄という、惜しくもこの世を去った日本映画界を代表する2人の名優が演じていた役柄を『戦場のレクイエム』(07)や『グレート・ウォール』(16)で知られるチャン・ハンユーと、音楽活動から俳優までマルチにその才能を発揮し、いまや日本を代表する俳優のひとりにまで成長した福山雅治が熱演。英語演技に挑戦した福山には要注目だ。
このたび解禁された特報では、電車が迫り来る駅のホームから、線路に飛び降り逃亡を図るチャン・ハンユーの姿をはじめ、水上バイクに飛び移る福山雅治など、多くのアクションシーンが登場。さらに、襲いくる敵に向けて手錠で繋がれながら銃弾を放つド派手なガンアクションシーンも見応え充分。
そしてもちろん、ジョン・ウー監督作品ではすっかりお馴染みとなったスローモーションや、白い鳩の登場も垣間見え、本作の公開を待ち望んだファンの期待をさらに高めてくれる仕上がりになっている。
今年のカンヌ国際映画祭で制作が発表された本作は、ジョン・ウーの久々のアクション映画ということで高い注目を集め、ヴェネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門を皮切りに、トロント国際映画祭や釜山国際映画祭など、様々な映画祭を熱狂させてきた。
そんな中、現地時間11月24日の中国公開に先立ち、20日には北京プレミアが開催。チャン・ハンユーと福山雅治をはじめ、桜庭ななみ、チー・ウェイ、ジョン・ウー監督が記者会見とレッドカーペットに登場した。
記者会見で福山は初の中国映画出演について「本当に光栄に思っております」と笑顔を見せ「もともとジョン・ウー監督の大ファンでしたから、まさか自分が出させていただけるとは思っていなかった」と、二つ返事で快諾したことを明かした。
そして作品については「人と人がどういう風に助け合うのか、お互いを信じ合うのか、そして協力し合って困難に立ち向かっていくことを表現している作品。ジョン・ウー監督のアクションシーンの魅力と、人間ドラマとしての魅力に惹かれました」と語った。
さらに、特報でも映し出されていた水上バイクのアクションシーンを「水上バイクを運転するのも初めてでしたし、運転しながら英語のセリフを言ったこと、アクションをすることと、初めての経験が3つ同時にやってきて、とても新鮮でした」とコメントした福山。
ジョン・ウー監督の演出によって「自分の中に眠っていた力を、監督に引き出してもらった」と振り返る福山の、俳優としてさらなる進化を遂げた姿を見ることができる本作は、来年2月上旬から全国公開。福山のファンや、アクション映画ファンならずとも必見の大作だ。
文/久保田和馬