リドリー・スコット監督「エイリアン」シリーズの最新作はエイリアン少なめ?

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リドリー・スコット監督「エイリアン」シリーズの最新作はエイリアン少なめ?

「エイリアン」シリーズの監督、リドリー・スコットが、同シリーズの今後の可能性について米ハリウッド・レポーターのインタビューで明かした。

リドリー・スコット監督は現在、映画『All the Money in the World(原題)』の年内公開のため、セクハラ・スキャンダルで解雇された主役ケヴィン・スペイシーを代役クリストファー・プラマーで撮影し直している。加えて、ドン・ウィンズロウの小説「ザ・カルテル」を基にした映画も手がける予定で、複数の作品の撮影や準備作業に追われているようだ。

そんな中でも、監督を世界的に有名にさせた「エイリアン」シリーズの今後について聞かれると「必ず新作は作る」とコメントしている。加えて「このシリーズは少しずつエイリアンから離脱する必要がある」とも語った。

監督は今後の作品ではよりAI(人工知能)に焦点を当てて行きたいと言う。「エイリアンが顔に張り付いたり、胸から飛び出したりするシーンをもっと増やすべきだと言う意見があったから『エイリアン:コヴェナント』にはそのようなシーンを多く取り込んだ。ストーリーの中にもうまくフィットしたと思う。しかしもし新作を作るとしたら、より興味深い切り口を見つけないとならない。そういった意味でAIはより危険で、興味深い存在になるのではないかと考えている」と語っている。

AIに興味を抱くリドリー・スコット監督は、AIのもつ可能性とその危険性に関して、今年話題になったニュースを実例にあげた。それはフェイスブックが開発した2台のロボットが互いに英語でコミュニケーションをした後、独自のロボット言語を開発して人間が理解できない言語で会話をし始めたため、シャットダウンされてしまったというもの。

「彼らが何を話して、どこへたどり着いたのか?もう既にそのロボット達は僕たちの理解を超える存在になってしまったのかもしれないよ」と監督は言う。人工知能の恐怖に焦点をあてた「エイリアン」シリーズの展開にも今後注目したい。

LA在住/小池かおる

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