阿部寛「新参者」シリーズの聖地・日本橋でのレッドカーペットに感無量!
東野圭吾の人気シリーズを原作にした「新参者」シリーズのフィナーレを飾る『祈りの幕が下りる時』の完成披露レッドカーペットイベントが、12月12日に作品の舞台になっている東京・日本橋で開催。主演の阿部寛を筆頭に、松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、春風亭昇太、飯豊まりえ、伊藤蘭、小日向文世、福澤克雄監督が約50mに及ぶレッドカーペットを練り歩いた。
2010年にTBS系列「日曜劇場」で放送された「新参者」は、日本橋署に異動してきた刑事・加賀恭一郎を主人公に、事件を追うミステリー要素と、事件の裏に隠された悲しいヒューマンドラマが重なり合う “泣けるミステリー”として大きな話題を集めた。その後も2度のスペシャルドラマ、2012年に公開された映画版『麒麟の翼~劇場版・新参者~』とシリーズ化され、本作がその完結編となる。
「多くの人が集まってくれて幸せな気分です」と笑顔でファンと触れ合った阿部は「加賀恭一郎という役は、僕の基盤であって、何年かに一度帰って来られる芯の部分です」と、この役柄への強い想いを述べた。そして「最後ということで、寂しい思いがある分、素晴らしい作品にしようと頑張りました」と感無量の表情を見せた。
また、ドラマ版から阿部と共にシリーズを駆け抜けてきた溝端は、スタート当時から味わってきた日本橋の人々のあたたかさに感謝を述べると「この町の素晴らしさを、作品を通して伝えていけたらと思っています」と、感極まった表情を浮かべ「お別れとなるのは寂しいです」とコメント。
そして、2011年に放送されたスペシャルドラマ「赤い指」からこのシリーズに参加した田中も「少ない時間でも、すごく濃厚な時間を過ごさせていただいた。得たものは本当に大きいです」と振り返り「想像の中で人物がまだまだ動いていく感じがして、終わることに実感が湧かない」と、フィナーレを迎える本シリーズへの想いを明かした。
そんな中、本作でシリーズに初参加となる松嶋は、阿部との初共演について「ずっとドラマを拝見させていただいていたので、感激しました」と振り返り、阿部の印象について「加賀恭一郎という役のお茶目で飄々としたところを持ち合わせていて、かっこいい方。ぜひ違う役でもご一緒させていただきたいです」と褒めると、満面の笑顔を浮かべた阿部。
すると本作でメガホンをとった福澤から、劇中で松嶋演じる浅居博美に、加賀が「やっぱ超綺麗だな」と呟く場面について、実はもともと“超”が付いていなかった台詞に、松嶋がキャスティングされたことを受けて、阿部と相談して付け加えたというエピソードが明かされた。
その台詞の感想を求められた阿部は「本当に言いやすかったです」と、ニッコリ微笑み、そのシーンの本番で一発OKが出たことを明かした。すると松嶋は「感想訊かないでもらっていいですか」と恥ずかしそうに笑い「役柄がそういう設定ですので…、ちょっと嬉しかったです」と小さく答えた。
この『祈りの幕が下りる時』は、加賀自身の過去と深い関わりを持つ事件を通して、なぜ彼が“新参者”となったのかに迫っていく、まさにシリーズのフィナーレを飾るのに相応しい物語。「みなさんの反応が、良い意味で想像ができる。はやくみなさんにお届けしたいと力強く思っています」と自信たっぷりでコメントした阿部。本作は2018年1月27日(土)から全国公開となる。
取材・文/久保田和馬