伝説の舞台『焼肉ドラゴン』映画化に日本アカデミー賞受賞キャストが勢ぞろい!
伝説の舞台『焼肉ドラゴン』(初夏公開)が、作・演出を務めた鄭義信が自らメガホンをとり映画化されることが決定。この度、本作の主要な登場人物を演じる豪華キャストが発表された。
これまで数々の舞台で脚本・演出を務め、本作で映画監督デビューを果たす鄭は、93年に第38回岸田國士戯曲賞を受賞したのち映画界に進出。『月はどっちに出ている』(93)や『愛を乞うひと』(98)、『血と骨』(04)など多くの映画やテレビドラマで脚本を務め、映画界と演劇界両方で高い評価を受け、2014年春の紫綬褒章を受賞している。
そんな鄭の代表作であり、記念すべき初監督作の主要キャストとして発表された4人は、全員が日本アカデミー賞受賞経験者という錚々たる顔ぶれ。焼肉店の常連客で、長女・静花の幼馴染である哲男役には現在公開中の『探偵はBARにいる3』で3度目の優秀主演男優賞を受賞し、ますます勢いに乗る大泉洋。
そして三姉妹を演じるのは、第37回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞をダブル受賞した真木よう子と、NHK朝の連続テレビ小説「おひさま」でヒロインを演じ『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した井上真央。そして『最後の忠臣蔵』(10)で日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、その年の新人賞を総なめにした桜庭ななみだ。
原作となった舞台は、2008年に日本の新国立劇場と韓国の芸術の殿堂(ソウル・アート・センター)のコラボレーションで上演され、日韓両国で複数回にわたり再演。また、朝日舞台芸術賞グランプリや読売演劇大賞の最優秀作品賞をはじめ、両国で高評価を獲得した。
万国博覧会が催された1970年。関西の地方都市の一角でちいさな焼肉店を営む龍吉と英順の夫婦と、静花、梨花、美花の三姉妹と、末っ子長男の時生。故郷を失い戦争の傷を抱えながらひたむきに生きる彼ら家族と常連客の姿を通し、高度経済成長期終盤の激動の時代の人々の悲喜こもごもをユーモラスに切り取っていく。
日本映画界を代表する実力派キャストが結集して描きだされる、明日を生きるエネルギーで溢れた人生讃歌。その他のキャスティングや詳細については続報を待ちたい。
文/久保田和馬