『アバター』より疲労度3倍!? 世界が注目する塚本晋也最新作
『鉄男』シリーズ、『悪夢探偵』シリーズ、『六月の蛇』(03)など、美しいバイオレンス描写やエロティシズムで世界中の人々を魅了してきた塚本晋也監督。彼の最新作『鉄男 THE BULLET MAN』(5月22日公開)が、米・ロサンゼルスで行われた「グリーンプラネット・フィルム・アワード」授賞式にて、“2010年アジア映画で最も期待される映画”賞を受賞した。
89年に田口トモロヲ主演で公開された代表作『鉄男』を、クエンティン・タランティーノらハリウッドの大物たちの発案で企画がスタートした本作。塚本監督は、「こんなに素晴らしい賞を、このアメリカの地でいただけて本当にありがとうございます」と受賞の喜びを語った。
物語は、何者かに息子を殺害された主人公アンソニーが、妻とともに犯人を追ううちに、父ライドが関与した“ある計画”と家族の真実にたどりつく。やがて怒りに我を失ったアンソニーの身体は、黒い鋼鉄の銃器へと変貌。息子を殺した男の狙いとは!? 体に隠された過去とは!? 謎が交錯する衝撃的ホラー作品だ。
「観た人には、体に受けるインパクトは『アバター』(公開中)と同じだと言われます」と話す塚本監督。「CGでは出せない本物の迫力が出せたと思っています。『アバター』とは対極のアナログ映画で、上映時間も『アバター』の3分の1ですが、見た後の疲労度は、3倍は間違いなくあります」と、自ら作品の魅力を熱く語った。
今回の受賞のほかにも、すでにベネチア国際映画祭をはじめ、世界的な映画祭に出品され、高い評価を受けている『鉄男THE BULLET MAN』。新たな鋼鉄の男が、日本で大暴れする日は近い。塚本監督が放つアナログ映画ならではの映像力に期待が高まる。【Movie Walker】
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