「ドクター・フー」、コミックイベントでの価格設定に批判の声
BBCの世界最長SFテレビシリーズ「ドクター・フー」の12代目ドクター役、ピーター・カパルディが、思わぬところで批判を受けている。
12代目ドクターとしては昨年末で引退となったが、ピーターと一部のキャストは、7月にロンドンで行われる「フィルム&コミコン」に参加するという。欧米で「コミコン(Comic-Con)」と呼ばれるイベントは、日本のコミックマーケットとは趣が異なり、完全商業ベースの展示販売会だ。昔は漫画やSF映画中心のイベントだったが、近年は、アニメや玩具、ゲーム、トレーディングカードなど、ポップカルチャー全般を網羅したコンベンションに成長している。
子供やSFファンに人気の高い「ドクター・フー」はコミコンの常連だが、物議を醸しているのは、グッズの価格設定だ。ピーターとのツーショット写真の撮影が65ポンド(約9700円)、サインは1枚75ポンド(約1万1200円)。また、「ダイアモンド・パス」という名のセット商品は、なんと225ポンド(約3万3700円)で、内容は「非売品のマグカップ、写真、サイン、イベントの特別席」とのこと。ちなみに、12代目ドクター・フーのコンパニオン「ビル・ポッツ」役のパール・マッキーのサインや写真は35ポンド(約5200円)。一方、6代目ドクターを演じたコリン・ベイカーのサインはたった15ポンド(約2200円)と、格安の値段設定だ。
「他のゲストに比べて高すぎる。子供たちがかわいそう」「80年代後半は、1人のゲストから3~4枚のサインを貰うことができたのに…」などと嘆く声があがっているが、価格はピーターが決めているわけではなく、彼を責めるのは酷というもの。2年前に同イベントに参加したマイケル・J・フォックスの「ダイアモンド・パス」は445ポンド(約6万7000円)、R2-D2の“中の人”とのツーショットは25ポンド(約3700円)と聞くと、安いと考えるか高いと考えるか、価格への価値観は人それぞれのようだ。
UK在住/シャオ